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色々と間違ってる異世界サムライ
第19話:エクスプロージョン!
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私達の要であるツキツバではデルベンブロには絶対に倒せない!しかも、私達の中に魔法を使える人が1人もいない!
ツキツバが既にレベル300だった事もあってか、圧倒的なレベル差に惑わされたが故の盲点!
とは言え、ツキツバのあの性格だと撤退と言う選択肢は無い!あと、この町の被害状況的にも!これで勝利や戦死ではなく撤退や逃走を選んだら、それはもう……戦士じゃない!
なら、頼れるのは私達氷狼族のこの氷の爪!
聖武具の力も加われば……頼むぞ!聖武具よ!

……しかし……
デルベンブロの方もツキツバのしぶとさに追い詰められているのか、「この攻撃に全てを賭ける!」的な態度でツキツバの奴の方を視る。
抜かせるか!
運良く私の氷の爪が奴の左手に刺さった!これで―――
……あれ?……今、こいつの左手がスポッと抜けなかった?
と言うより、デルベンブロの肘から先は杭のような形になっていて、左手の形をした別のモンスターにぶっ刺して、固定していた様だった。
だ……騙されたぁーーーーー!
しかも、その隙を衝かれてデルベンブロの奴が俺の横をすり抜けやがった!
ヤバい!
「フィストショックぅー!」
巨大な右手……いや、右手に化けたモンスターを取り付けた状態のままツキツバをぶん殴る魂胆の様だ。しかも、あの様子だとかなりの渾身の一撃の様だぞ……不味い!
しかし、ツキツバも然る者!鞘から剣を抜きながらその右手に化けたモンスターを斬った。

……ツキツバの斬撃とデルベンブロの渾身パンチの激突は……双方が吹き飛ばされる形となり、双方とも壁に激突してめり込んだ。
……不味いぞ……この場合だと、物理攻撃無効スキルを持つデルベンブロの方がダメージが少ない!
糞!やはり私がもっと早くにこの事に気付いていたら……と言うか、この紛らわしい左手型モンスターはいつまで私の爪に刺さっている心算だ!?邪魔なんだよ!
でも……やはり天は私達を見放してはいなかった!
「誰か!誰かマインドアップを持ってる方はいませんか!?」
マインドアップと言えば、魔力を少し回復する薬だ。て事は!?
「ノノ!アンタが担いでいる女性って、魔法使いなの!?」
ノノが私の声に怯え驚きつつ答える。
「え……えぇ……」
「で!そいつはアンタの近くで戦闘をした!?」
「う、うん。僕を襲った魔族を数人爆裂魔法で―――」
「でかした!今日はアンタが神様に見えるわ!」
一方のノノの奴は、私の言い分の意味が解らず困惑していた。
「……どうなってんの?」

月鍔ギンコperspective

本来なら、これは“窮地”と呼ぶべきなのでしょうが……白状すると、某は内心喜んでおりました!怒涛の如く押し寄せる敵兵相手に一騎当千に斬りまくり、そして討たれて死ぬ。それが某の望みであった。
我ながら不謹慎だと
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