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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第12話
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が、アニエスやフェリと共に近づいてきた人物がヴァンである事に気づくと厳しい表情を浮かべた。



「昨日、旧首都で会ったな?不動とエレインと一緒だったか。列車で何処かに行ってたようだが、戻ってくるなりこっちまで出張か?」

「えっと……お疲れ様です。」

「いや、ジンさんたちと違ってこっちの用事はすぐ終わったから……――――――じゃなくて!―――俺はアルヴィス。北カルバードギルドのC級遊撃士だ。胡散臭い汚れ仕事をやっているヴァン・アークライドだったな?一体どうしてこの村にいる……!?」

ヴァンの質問に答えかけた遊撃士――――――アルヴィスだったがすぐに話し相手がヴァンである事に気づくと自身の名前を名乗った後厳しい表情でヴァンに訊ねた。

「……むっ……」

「ちょっとした野望用でな。ま、お前さんとは関係ないさ。ちなみに聞いてるかもしれねえが昼間バスの危機を救ったのは俺達だぞ?」

アルヴィスの態度にフェリがムッとしている中、ヴァンは軽く説明をした。

「な、なんだと……!?――――――いやいや、聞いた話によれば厚かましくも謝礼を要求したそうだな?緊急時の人命救助でミラを取るなんて少なくとも遊撃士じゃあり得ない!ギルドより割高な依頼料も含めて恥ずかしいとは思わないのか!?」

ヴァンの話に驚いたアルヴィスだったがある事実を思い出すと厳しい表情でヴァンに指摘した。



「って言われてもねぇ〜……」

「耳をホジるなあああっ!」

一方ヴァンは全く動じず耳をほじり、その様子を見たアルヴィスは声を上げた。

「―――――あの、ちょっといいですか?私もバスの件については最初、少し気になっていたんですけど……謝礼と言っても常識の範囲内でしたし、ヴァンさんは遊撃士ではありません。同じ対応を要求するのは筋違いでは?」

するとその時アニエスがアルヴィスに反論した。

「え。」

「ギルドの運営費はエプスタイン財団の基金からも賄われているそうですし。後ろ盾がない事を考えると、多少割高な依頼料も仕方ない気がします。……ギルドの理念は尊敬していますけど、ちょっとだけ言い方が乱暴のような……」

(乱暴というよりも、一種の”押し付け”ですね。)

「え、いや、その……」

アニエスは真剣な表情で反論し、アニエスの反論にメイヴィスレインが同意している中、返す言葉がないアルヴィスは言葉を濁していた。

「……なるほど。確かにその通りかもです。」

「ハン……」

更にフェリも同意し、その様子を見守っていたヴァンは苦笑しながら鼻を鳴らした。



「(……くっ、エレインさんだけじゃなく、こんな娘さんまで味方につけて……よく見ればそっちも女の子?なんなんだ、コイツは……!?)―
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