第一章
[2]次話
正しい募金
巷で観る募金についてだ、高校生の初見克己四角い顔で小さな目と短い黒髪を持つ長身の彼はクラスメイトで同じ柔道部の池山法中に話した。池山は中背だががっしりした体格で面長で黒髪をスポーツ刈りにしていて丸い大きな目と太い眉を持っている。
「募金って実はインチキのあるらしいな」
「そうなのかよ」
「ああ、震災の募金してもな」
そうしてもというのだ。
「被災者の人達のところには行かないんだよ」
「まさかと思うけれどな」
「そうだよ、募金してるな」
「その連中の懐にいくのかよ」
「そんなこともあるらしいな」
「それは酷いな」
池山もその話を聞いて顔を顰めさせた。
「募金したらな」
「困っている人達のところに行かないとな」
「駄目だろ、それがか」
「変な団体の募金はな」
「その連中のところに行くんだな」
「ああ、だからな」
初見は池山にそれでとだ、クラスで話した。
「軽々しくな」
「募金するものじゃないな」
「相手を見てな」
募金をする、というのだ。
「募金しないとな」
「変な連中が喜ぶだけか」
「ああ、しっかりした団体のな」
「募金をか」
「すべきなんだよ」
「そういうことなんだな」
「募金してな」
そうしてとだ、初見は苦い顔で言った。
「それがな」
「変な連中の懐に入るならな」
「ふざけるなってなるだろ」
「ああ」
その通りだとだ、池山も苦い顔で答えた。
「本当にな」
「だからだよ、俺もな」
「募金を考えるか」
「お金出す相手をな」
こう言うのだった、そしてだった。
ある日部活が終わって二人で下校している時に学校の最寄りの駅前で募金が行われていた、そこでだ。
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