第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その二十五
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「ただボリュームがあるだけでなく」
「味もいい」
「そうなのですね」
「そのステーキは」
「フランスのフランドル星系サガン星のです」
エウロパの中で特に美味な肉牛を産する星である。
「その星の牛の中でもです」
「最高級ですか」
「その牛の肉ですか」
「そうなのですか」
「五百グラムのそれをです」
そのボリュームの話もした。
「レアで焼いたものです」
「それがメインで、ですね」
「それが終わってからですね」
「デザートとなりますね」
「左様です」
客人達に話してだった。
カミュは今度は赤ワイン、肉料理になるのでワインはそちらに変えてそのうえでやはり優雅に飲んでいる。
「お待ち下さい」
「はい、それでは」
「その様にさせて頂きます」
「そのステーキも」
「楽しませてもらいます」
「それでは」
こうした話をしているとだった。
そのメインが来た、それはいうと。
ステーキだった、ソースはオニオンでその上に目玉焼きが置かれている。客人達はその目玉焼きを見て言った。ソースはその目玉焼きの上からかけられている。
「おお、ビスマルク風ですか」
「そうされましたか」
「ただのステーキではなく」
「そちらにされましたか」
「はい、これもまたです」
このステーキもとだ、カミュは笑みを浮かべて話した。
「いいと思いまして」
「だからですね」
「実際このステーキも美味しいです」
「それで、ですか」
「この度はですか」
「メインはこのステーキにされましたか」
「シェフに話して」
そのうえでというのだ。
「そうしました」
「そういえば」
スラブ系ということが見ただけでわかる色素が薄い白い肌に金髪に碧眼の長身で痩せた男性が言ってきた、如何にも貴公子という風だが彼はポーランドで侯爵家の嫡男だ。
「ビスマルクもです」
「気付かれましたか」
「外交官でしたね」
「タレーランと同じく」
先程のヒラメの彼と、というのだ。
「彼もでしたね」
「外交官でしたね」
「ですから」
「ステーキはそうされましたか」
「はい、実はハンバーグも考えましたが」
「ビスマルクはハンバーグが好きでしたね」
「そうも考えましたが」
カミュはこうも話した。
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