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夢幻水滸伝
第三百三十六話 アリゾナのカウボーイその十四

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「そしてその街の特性を考えて」
「街自体の行政も行ってもらいますね」
「そうしてもらうわ、ほなな」
 これよりというのだ。
「降伏勧告を行うで」
「わかりました」
 ホワイトバファローも頷いた、そうしてだった。
 ホイットマンは実際に降伏勧告を行った、城壁を圧倒的な戦力で完膚なきまで破壊された街は既に戦意を失っていた。
 それで降伏勧告を受け入れてホイットマンの勢力に入った、だが他の街や村はホイットマンに戦わずして降っていった。
 攻める街や村は殆どなくアリゾナ州の統一はというと。
「あと一歩やな」
「アリゾナ州の統一まで」
「左様ですね」
「まさにです」
「そこまで至りましたね」
「そうなってきたな」
 フェニックスの市庁舎の会議室で州の高官達に話した。
「あとはビズビーとかのな」
「南東部の街の幾つかですね」
「その辺りですね」
「残りは」
「そうなりましたね」
「メキシコのルルフォさんにも気を使いつつ」
 その国の星の者であり国を治める彼と、というのだ。
「そうしながらな」
「あの街達を降していきますね」
「使者を送るか」
「若しくは」
「戦うわ」 
 まさにというのだ。
「ここはな」
「そうされますね」
「この度は」
「そしてですね」
「勢力圏に組み入れますね」
「そうするわ、ほなまずは使者を送るわ」 
 そうするというのだ。
「しかしな」
「若し降らないと」
「その時はですね」
「やはり」
「ツーソンを拠点にしてや」
 既に勢力圏に入っているこの街をというのだ。
「そしてや」
「そのうえで、ですね」
「ビズビー等を攻略しますね」
「そうしていきますね」
「そして絶対にや」  
 何があってもというのだ。
「メキシコにはや」
「入りませんね」
「何があっても」
「そうされますね」
「そや」
 まさにというのだ。
「ここはな」
「若しメキシコに入りますと」
「ルルフォ様の勢力圏に入るので」
「外交問題になりますね」
「だからですね」
「それはせん、あっちもアリゾナ州には入らんし」
 そうしているからだというのだ。
「おいらもな」
「メキシコには入らない」
「お互いにそうしますね」
「相互不介入ということで」
「今からルルフォさんにも使者を送って」
 外交のというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「相互不介入の条約を結びますね」
「中立条約を」
「そうするわ、州の統一まであと一歩やが」
 それでもというのだ。
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