第91話 霧のロレント
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「姉弟子がいないと寂しいけど奴らにこれ以上好き勝手させるわけにはいかないし拠点の発見は優先すべきことだ」
「ん、わたし達も行きたかったけどリィンは銀に狙われているからね」
「ああ、もし銀が結社に雇われているのなら俺が一緒だとかえって迷惑だろうから仕方ない。フィーだけとも思ったけど……」
「駄目。そろそろロランス……いやレオンハルトが出てくるかもしれない。リィンを一人には出来ないよ」
「そうだな、アイツは必ずリベールにいるはずだ」
かつて戦ったロランス少尉の正体……レオンハルトは未だ姿を見せない。でもそろそろ出てくる可能性は高いはずだ。
「レンの話にヨシュアと一緒に出てきたし多分関係があるよね」
「ああ、もしかしたらヨシュアはレン達と一緒なのかもしれない。ヨシュアやレンを追うためにも奴との対決は避けられない」
「ん、今度は負けない。ラウラもいるし皆でリベンジだね」
「頼りにしてるぞ、フィー」
「任せて」
わたしはそういってリィンと拳をこつんとぶつけて笑みを浮かべた。
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――――――
―――
ボースに着いたわたし達はまずギルドに向かいルグランから情報を貰うことにした。
「こんにちは、ルグランさん!」
「おおエステル!久しぶりじゃな!元気そうでなによりじゃ」
エステルが挨拶をかわし早速情報を貰うことにした。
「ボースでは今のところ何か事件や異変が起きたなどの話はないぞ。ロレントでは相も変わらず濃霧が立ち込めているらしい」
「そうなんだ……」
ルグランの話ではボースでは異常なことは起きていないらしい。でもロレントでは変わらず濃霧が起こっているらしくエステルが不安そうにそう呟いた。
「しかもその濃霧は導力通信を妨害するのか連絡が取れん。更に魔獣も凶暴化していて派遣した遊撃士が傷を負って逃げかえってきたくらいじゃ」
「じゃあロレントは陸の孤島となってるのね。猶更急いだほうが良いわ」
視界も悪く魔獣まで凶暴化してるならロレントも危ない状態になってるはず、早く向かわないと。
わたし達は準備を済ませると街道を渡って関所にまで来た。ここまでは何事もなかったけど……
「な、なによアレ!?」
エステルが指を刺しながら驚く、関所の門の先はまるで世界が変わってしまったかのように真っ白な濃霧が空まで覆い隠していた。
「想像以上の濃霧ね。ロレントは霧が発生することはあるけどこんな大規模なものは初めて見たわ」
「まるで壁のように分厚い霧だね」
「ああ、ボースには流れてこずにロレント周辺のみを覆い隠す霧か……明らかに異常事態だな」
シェラザードはこんな凄い霧は
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