第91話 霧のロレント
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くれなくても私達が頑張れば絶対に良い結果にしていけるって!だから頑張ろうよ!」
「……ふふっ、そうだな。お前の言う通りだ」
「はい、私もそうなることを信じています」
暗くなっていた雰囲気がダーナの声で一気に変わった。なんていうかエステルみたいな子だね、ダーナって。
「ダーナさんは本当に変わりませんね。昔から前向きでそこにいるだけで人を笑顔にしてくれる……そんな貴方だからこそ輝く環に選ばれたのかもしれませんね」
「えへへ、そんなに褒められたら照れちゃうよ……」
「サライ、あまりダーナを甘やかさない方が良い。すぐに調子に乗るからな」
「オルガちゃん酷いよ!」
3人のやり取りを見ていると本当に仲が良いんだなって思う。
「もう怒った!今日はオルガちゃんのおごりね!すみませーん、一番高いケーキくださーい!」
「おい!まだ食べるつもりか!?」
「うふふ……」
すると私の意識がだんだんと薄れていくのを感じた。夢が冷めるのかな……?
―――――――――
――――――
―――
「……ん、ここは何処だっけ?」
「フィー、起きたか?」
「リィン?」
目を覚まして頭の中を再起動する、すると隣から大好きな声が聞こえてそっちを向くとリィンがいた。
「もうすぐボースに到着するぞ。良いタイミングで起きたな」
「ボース?……あっ、そっか。ここ飛行船の中だったね……」
わたしは今自分が飛行船に乗っていたことを思い出した。
わたし達は現在グランセルからボースに向かう飛行船に乗っている。そこで寝ちゃったんだ。
「なんか不思議な夢を見ていた気がする……ダーナって人知ってる?」
「まだ夢を見てるのか?ダーナって人は知らないぞ」
「ん、ごめん。まだ寝ぼけてる……」
何故かダーナという言葉が頭に浮かんだので呟いてしまった。いけないいけない、しっかりしないと……
「それにしてもロレントで濃霧の発生に赤い星座がカプア一家の飛行船を奪取……色んなことが起きてるな」
「ん、ケビンの話だと結社の目的が輝く環の可能性があるみたいだし話が一気に大きくなってきたね」
「ああ、結構な事に巻き込まれてきたつもりだけどまさかおとぎ話に出てきた伝説の至宝まで絡んでくるとはな」
グランセルを旅立つ前に挨拶に来たケビンと情報を交換したり、ドロシーから貰った写真に飛行船を奪う赤い星座が写っていたりと多くの情報を得たけど……なんかこんがらがりそう。
因みにわたし達の記憶を戻すには準備が必要なためすぐには出来ないらしい、待ってる時間もなかったので次に出会った時に改めてしてもらうことにしたの。
「まずはボースに降りて
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