第11話
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像は結局、教会に回収されちゃったそうでさ。ホント勿体ないことするよね。残ってたら観光名所になるだろうに。」
「ふふ、そうですね。十分すぎるほど素敵な村ですけど。」
「はい……あの、それよりも。あちらの丘陵で他の人を見かけたりしませんでしたか?」
「いや、僕一人だったけど……この先は民家とかもないしね。」
「そう、ですか……」
自身の質問に不思議そうな表情で答えたメルキオルの答えを聞いたフェリは残念そうな表情を浮かべた。
「こっちの事だ、気にすんな。――――――それよりバスだが出発は明朝になりそうだぜ?」
ヴァンはメルキオルにバスやその乗客達の状況について説明した。
「………成程、村長さんの厚意で泊まる場所を用意してくれたのか。貧乏旅には助かるねぇ。ありがとう、これから訊ねてみるよ。」
「ああ、何か困ったら明日までなら相談に乗るぜ。」
「あはは、その時はよろしく。」
そしてメルキオルはヴァン達に手を振りながらその場から去って行った。
「うーん、不思議な人でしたね。流離い人だなんて……」
「ま、見所はありそうだけどな。車の趣味も悪くないみたいだし。」
「そ、そこですか……」
メルキオルの車の趣味について高評価しているヴァンに呆れた表情を浮かべたアニエスは丘陵方面を見つめているフェリが気になり、フェリに声をかけた。
「フェリちゃん……?」
「あ……いえ。――――――あの丘陵、野営には絶好の地形だなって思って……」
「あ……」
「確かに”火喰鳥”たちが陣を張ってる可能性はあるか。そうだとしても、さっきの若いのが見てねぇのなら更に奥地だろうが。――――――あくまでの可能性の一つだ。もう日が暮れるし、明日にしとけ。」
「……はい。」
「アイーダさんたちがクレイユ周辺で野営地を築いている可能性……他の情報とも合わせていったん検討してみましょうか。」
その後ヴァン達は宿の部屋に戻って今まで集めた情報の整理を始めた。
18:20―――
〜宿酒場”リモージュ”〜
「―――――アイゼンシルトの中隊がここに泊まったのはちょうど10日前。翌朝には出発して他のメンバーは村に戻ってきていないが……隊長の”火喰鳥”だけは一昨日を最後に何度か目的されている。しかもどれも夜のタイミングだ。」
「……はい……」
「他のメンバーの方と既に別行動を取っている可能性もありそうですが……その動きが全くわからないというのも不自然なんですよね?」
ヴァンが纏めた情報にフェリが不安そうな表情で頷いている中、アニエスは情報収集によってでてきた気になる点を確認した。
「……はい
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