第11話
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その後村を回ってアイーダ達についての情報を集めつつ、村の人々の依頼をいくつかこなしたヴァン達は集めた情報を整理する為やヴァン特有の”匂い”がクレイユ村にもあった為一泊することを決め、宿酒場に部屋を取った後夕方時の情報収集の為に再び村を回って情報を収集していると口笛が聞こえてきて、それが気になったヴァン達はベンチに座って口笛を吹いているミント髪の青年に近づいた。
〜クレイユ村〜
青年が口笛を終えるとアニエスとフェリが拍手をした。
「あれ……君達。」
「すみません。つい聞き入ってしまって。(あれ、このメロディって……?)」
「その……とってもよかったですっ。」
拍手をされた青年が目を丸くしている中フェリと共に青年の口笛を称えたアニエスは青年が吹いていた口笛のメロディに聞き覚えがあった為不思議な想いを抱いていた。
「ハハ、恥ずかしいな。適当に吹いてただけなんだけど。って、君達バスを救ってくれた旧首都の何でも屋さんだっけ?」
「ああ――――――ってことはお前さんもバスの乗客みたいだな。」
「うん、君達の活躍は車内からバッチリ見せてもらったよ。僕はメルキオル、一身上の都合であちこち旅してる流離い人でね。北のメッセルダムから旧首都を経由してあのバスに乗っていたんだ。」
ヴァンに確認された青年――――――メルキオルは自己紹介をしてバスに乗っていた経緯を説明した。
「メッセルダムというと北部の湾岸都市ですね。」
「流浪の旅……ちょっと憧れます。」
「気ままな貧乏旅だからバイトしながらではあるけどね。あのピックアップ、恰好いいよね。僕もミラを溜めてマイカーが欲しいなぁ。」
「フフん、まあ元は中古だが。――――――それより、昼に到着した後、村でお前さんを見かけなかったな。どこかブラついてたのか?」
メルキオルにマイカーを誉められたヴァンは得意げな表情を浮かべた後、昼間村を回っていた時はメルキオルを見かけなかった事を思い出して、メルキオルに確認した。
「ああ、ちょっと気になってね。この先の丘陵に行ってたんだ。」
「あんな所まで……」
「えと……魔獣とか大丈夫でした?」
丘陵方面へと視線を向けて答えたメルキオルの説明を聞いたアニエスとフェリはそれぞれ不安そうな表情を浮かべた。
「ああ、結構旅慣れしてるから危険な気配には敏感でね。幸いそっちの心配はなくておかげで良い物が見られたよ。」
「良い物……何かあんのか?」
「フフ、少し行った場所に大きな石柱の遺跡があるんだよ。古ゼムリア文明以前のものでノルドあたりの遺跡と同年代っていう。20年前には10アージュくらいの像なんかも出土したらしいけどね。――――――でもその
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