暁 〜小説投稿サイト〜
終末世界デ最高ノ結末ヲ
第1章 守らなければならないものがある
4話「治癒魔法」
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たのは、ほぼ独学で学習や試験を全て突破したリンファくらいではないのだろうか。そういうなかなか素晴らしい噂も彼女にはある。
 そんな天才気質な彼女だからか、マキに出会いリンファも魔法の練習をする中で、マキも成功していない難題魔法"治癒魔法"を成功させてしまった。

 そもそも難題魔法とは、マキや研究員たちが未だ成功させたことがない魔法で、現在必死に研究が行われている。
 魔法は"あちらの世界"で、生み出したい魔法をイメージすることがとても大事で、イメージさえできれば魔法は使えることができる。ただ、難題魔法の多くは"たとえイメージできたとしても顕現できない魔法"だ。

 例えば転移魔法。高速で対象を吹っ飛ばして、なんちゃって転移させました! ということはいくらでも可能だ。閉鎖空間だったとしても、対象を魔法の膜などで保護した上で吹っ飛ばせば、色々貫通するので建物の被害は免れないが、対象を移動させることはできる。
 ただし本当の意味での転移、"ワープ"を実現させるとなると、なかなか話が難しくなる。
 問題その一。特定の場所に移動するイメージをしたとして、果たしてその特定の場所は現実世界なのか。答えは否だった。転移した先は、魔法でできたハリボテの場所だった。
 問題その二。自分の体を特定の場所に送るイメージをしたとして、果たして自分の体はしっかりと送った先でも今のままの形を保てるのか。答えは否だった。自分の体について細胞レベルで理解し、イメージすることができるのであれば実現は可能なのかもしれないが、実験を行った研究員たちは"イメージ不足"で魔法を発動できないか、ワープした特定の場所のところで奇形となって発見された。

 異能と違い、発動までの難易度は桁違いに難しいが、イメージさえできれば異能の"一人一つ"という縛りなく自由に戦うことができるのが魔法。使いこなすことができれば大変便利だが、やはり発動までの難易度はなかなか高い壁として私たち魔法士に立ちはだかる。
 一つだけ明確な問題はある。魔法は主に"あちらの世界"の魔力をソースに構成されているが、足りない場合はこの現実世界にかすかに存在する魔力や自分の体内にある魔力を使って現実世界に顕現される。それだけの魔力を使用する魔法はほとんどないので気にしない者がほとんどだが、仮にこの世界の魔力を使用するとなった際には空間が歪む。そして、更に嫌なことに自分の体内にある魔力を使用するとなった際には、生命力が奪われていくような感じになる。

 ____リンファの負った"障害"はそれだ。
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