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夢幻水滸伝
第三百三十六話 アリゾナのカウボーイその六

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「出来ればそうでない街や村に人を送って」
「使者をやな」
「ホイットマン様の勢力に入る様にです」
「勧めるんやな」
「そうされてはどうでしょうか」
「いいですね」
 牧童も応えた、二人は時々フェニックスに移ったホイットマンに呼ばれてそのうえで相談役になっているのだ。そのうえで話しているのだ。
「それも」
「そやな、これまでどないするか考えてへんかったが」
 それでもというのだ。
「おいらもどうしていくかわかってきたわ」
「そうなのですね」
「そうなりましたか」
「まずはアリゾナ州を統一しようか」 
 こう言うのだった。
「まずは」
「わかりました、それではです」
「頑張って下さい」 
 二人はホイットマンにそれならと応えた。
「アリゾナ州を統一されて下さい」
「そして州を平和で豊かにして下さい」
「そうしてくれると有難いです」
「州全体にとって」
「そやな、だからな」
 ホイットマンもだからだと応えた。
「是非な」
「ここはですね」
「統一を目指されますね」
「そうするわ」
 確かな声で答えた、そうして実際に来る者は拒まず使者も送って勢力を拡大させた、その間にもだった。
 賊やモンスターも征伐した、それで言うのだった。
「やっぱりな」
「はい、賊やモンスターは放置出来ません」
「山賊やハイウェイマンだけでなくです」
「街や村のギャングやマフィアもです」
「放置出来ません」
「そしてモンスターも」
「そうや、しかしな」
 ホイットマンは会議の場で官吏達に話した。
「最近はおいらはあまり出てへんな」
「そうですね」
「軍を派遣して征伐をされていますね」
「そうされていますね」
「おいらも忙しくなったし」
 政にだ、行うことが兎角多くなっているのだ。
「それに軍は何の為にあるか」
「まさにこうした時ですね」
「戦に用いますね」
「だからですね」
「そや、そして軍も鍛えんとあかんしな」
 だからだというのだ。
「敢えてや」
「ホイットマン様が出られず」
「征伐をさせておられますね」
「そうですね」
「ただ犠牲は出させへん」
 こうも言ったのだった。
「絶対にな」
「それではですね」
「強敵ならば」
「トウェイン様が出られますね」
「そうされますね」
「そうする、最近征伐させてるのはな」
 そうした賊やモンスター達はというのだ。
「大したことのない連中やしな」
「そうですね、確かに」
「小勢力ばかりですね」
「賊にしてもモンスターにしても」
「左様ですね」
「そやからな」 
 そうした相手達だからだというのだ。
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