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夢幻水滸伝
第三百三十六話 アリゾナのカウボーイその四

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「お家はすぐに掃除をして家具や食器等も入れますので」
「すぐに生活出来るか」
「井戸ではなく水道も通っていますし」
 このこともあってというのだ。
「快適にです」
「暮らせるか」
「そうしたお家です」
「そこに住んでか」
「保安官の元締めをされて」
 そうしてというのだ。
「この辺りの治安にあたってくれますか」
「わかったわ、ほなこれから宜しくな」
「ではお家に案内します」
 オーナーは即座に答えてだった。
 ホイットマンをその家に案内した、家は彼が呼んだ者達によってすぐに奇麗にされ家具や食器も入れられ洗剤もであった。
 こうして彼は仕事と衣食住を確保したが。
「あの、あまりにもです」
「強過ぎませんか」
「馬泥棒を捕まえてすぐにですか」
「大蜘蛛の群れを一掃されたのですか」
「給料貰ってるさかいな」
 だからだとだ、ホイットマンは驚くオーナーと牧童に話した、よく見るとオーナーは初老の男独特の雰囲気がある。
「もうやれることをな」
「はじめられ」
「一気にですか」
「やらせてもらったわ、この辺りの賊やモンスターはな」
 自分の家に来て言ってきた二人にコーヒーを出して自分も飲みつつ話した。
「おいらが責任を以てや」
「退治されますか」
「そうされますか」
「それで仲間になるモンは仲間にしてな」
 そうもしてというのだ。
「牧場や畑で働かせるかな」
「配下にされる」
「そうされますか」
「そうするわ」
 こうも言うのだった。
「そうしたモンはな」
「そしてさらにですか」
「治安をよくされますか」
「この辺りのな、そうしてくで」
「お一人だけでなく」
「そうした人を増やしますか」
「言うなら自警団や」
 ホイットマンは二人に話した。
「これはな、しかしな」
「しかし?」
「しかしといいますと」
「自警団であるのも少しだけや」 
 コーヒーを飲みつつこうも言った。
「それはな」
「といいますと」
「今後はどうされますか」
「すぐに法の下にある組織にする」 
 こう言うのだった。
「そして法に基づいて動く様にするんや」
「そうされるのですか」
「自警団から」
「自警団は実はない方がええんや」
 眉を顰めさせて言うのだった。
「やっぱり法の統制が利く警察が一番や、国防やと軍隊やな」
「そうした組織の方がいいのですか」
「自警団よりも」
「そや、自警団は法そして公権力の統制が及ばんからすぐにその力使っておかしなことをする様になって」
 そうしてというのだ。
「マフィア化するさかいな」
「だからよくないのですか」
「自警団は」
「実際この世界でもあるやろ」
 自警団がマフィア化することはというのだ。
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