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とある星の力を使いし者
第171話
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布ケータイなどの携帯でお金を支払っている可能性が高い。
そう考えた不良は携帯を調べている不良に問い掛ける。
しかし、青ざめた顔で不良は答えた。

「こいつの携帯、メールと通話機能とか基本的な事しかできないようになってやがる。
 インターネットなんて繋げる事すらできねぇ。」

「お前、本当に学生か?」

本気で疑うような視線を麻生に送る。
無理もない。
学生なら財布には金は入れるしカードもいれる。
なのにレシートの一枚も入っていない新品同様の、財布がポケットの中に入っている。
携帯も何かしらの機能は使えるようにするはずだ。
インターネットにも繋げない学生は麻生だけかもしれない。

「必要な時にしか俺は金は入れない。
 その必要な時が余りにないだけの話だ。
 携帯も通話とメールなどの基本的な機能だけでも使えれば問題ない。」

くだらない事を口にするかのように、呆れた顔で話す。
それを平然と口にする麻生を見て、不良達はこいつは普通ではないと確信した。
ともあれ、この男を釣ったのは失敗という訳だ。
最後に残るのはこの無駄な時間を使わせた男に、ストレス発散を担ってもらうしかなかった。
それぞれ自分の得物を準備しようとした時だった。

「思い出した。」

一人の不良が突然口を開いた。
何やら麻生の顔を見て何かを思い出したみたいだ。

「こいつ、あの巨乳警備員(アンチスキル)の黄泉川とよく一緒にいる男だ。」

その言葉を聞いて全員が目の色を変える。
愛穂はスキルアウトの中でもかなり有名だ。
理由は二つ。
一つは愛穂がスキルアウトを捕まえる数が、他の警備員(アンチスキル)より多いという事。
もう一つはその身体だ。
女性から見ても羨ましいと思われるくらい美人だ。
男性から見れば性欲の眼差しを受ける事になる。
スキルアウトからすれば、尚更だった。
いつも自分達の邪魔をする警備員(アンチスキル)
それがあの愛穂で、その知り合いが自分達の目の前にいる。
警備員(アンチスキル)としての権限や訓練では、圧倒的にに不利だ。
だが、それも麻生を利用すればその壁をクリアできる。

「おい、携帯には黄泉川の電話番号は?」

「もちろんあるぜ。」

連絡手段も揃っている。
準備は万全だった。

「こいつを喋れないくらいに痛めつけて、黄泉川を脅迫すれば。」

「あの身体を、積年の恨みを込めて滅茶苦茶にする事ができるんだな。」

下衆な会話が不良達の間で交わされる。

「さぁ、お前には格好の餌に」

一番先頭に立っていた不良の男が、麻生の方に振り返った瞬間だった。
ドゴォ!!、という普通では耳にする事のない音が聞こえたのは。
気がつけば、麻生は先頭に立っていた不良の顔の位
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