暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第192話:装者 vs ワイズマン
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いていたのだ。ワイズマンが本気で魔法を使えば、この程度の事は造作もない。

 それでも奴がその場で釘付けにされている事は間違いない。翼は今が好機とみて、2人とは別方向から動けないワイズマンに向け『天の逆鱗』をお見舞いした。

「ハァァァァァァッ!」
[天ノ逆鱗]
「何ッ!?」

 別方向から迫る巨大な刃。自身に向けそれが蹴り落とされてくる光景に、ワイズマンは今相手にしている2人が煩わしくなった。

「調子に……乗るなッ!」
〈ライトニング、ナーウ〉

 至近距離からの強烈な電撃に、切歌と調の2人は攻撃を押し返され吹き飛ばされる。

「「うわぁぁぁぁッ!?」」

 切歌と調を排除したワイズマンだったが、彼に休む間は与えられない。この時点で既にもう数秒の猶予も無い程翼の一撃が迫っていたのだ。
 ワイズマンはそれを赤い光の短剣を取り出す事で防いだ。

「ムンッ!」

 一見するとか細く容易く折れてしまいそうな光の短剣。しかしワイズマンはそれ一本で圧倒的質量さがある筈の『天の逆鱗』を防いでいるのだ。その事に翼も悔しさに歯噛みせずにはいられない。

「くっ! これすら防ぐか。だが……マリアッ!」
「んッ!?」

 翼が明後日の方に向け声を掛ける。ここで漸くワイズマンも、ここまでの攻撃が全て自分を消耗させつつこの場に釘付けにする為の布石である事に気付いた。
 彼女達の本命は正にこの後。力を溜めていたマリアによる全力の『HORIZON ? CANNON』をお見舞いする為の準備だったのである。
 他の装者達の攻撃で完全にマリアの存在を失念していた、否、最初から気にしても居なかったマリアが強烈な一撃を放とうとしている事に、ワイズマンが気付いた時には全てが遅かった。

「これで、決めるッ!」
[HORIZON†CANNON]

 左腕のガントレットに短剣を挿し込む事で作り上げた砲身から強力なビームが放たれる。それを見たワイズマンは、『天の逆鱗』の軸をずらして巨大剣を地面に突き立てさせるとその刀身を駆け上がり翼をその場から蹴り飛ばした。

「ぐっ!?」

 まさか刀身を駆け上がって来るとは思っていなかったからか、対応が間に合わず蹴り飛ばされる翼。ワイズマンは彼女を尻目に振り返ると、自分に向けて放たれる砲撃を前に右手の指輪を交換してハンドオーサーに翳した。

〈イエスッ! ファイナルストライクッ! アンダスタンドゥ?〉
「ぬぅぅぅ、ハァァァァァァッ!」

 まだ残っている『天の逆鱗』を足場代わりに、マリアの砲撃に自ら必殺技を放つワイズマン。魔力を集束させた蹴りと装者5人のユニゾンも味方して強化された砲撃がぶつかり合い、拮抗してせめぎ合う。

「ぐ、うぅぅぅぅぅ……!?」

 全力で砲撃うぁ
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