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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第192話:装者 vs ワイズマン
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リオットの破城槌の様な先端が自身を貫く前にそれを両手で掴んで押さえ付けた。玉を変形させた車輪が地面をガリガリと削っているにも拘らず、チャリオットはそこから1ミリも動かず完全に全身を阻まれる。
 だけでは終わらず、ワイズマンはそこから大型化したスペルキャスターをプレラーティごと持ち上げ上空から自分を狙っているサンジェルマンに向け投げつけた。

「おぉぉぉぉあぁぁぁッ!」
「な、わぁぁぁぁっ!?」
「くっ!?」

 あまりの勢いに振り落とされたプレラーティが落下し、サンジェルマンは自身の視界を埋め尽くそうとする巨大けん玉を回避する。その際に出来た隙をワイズマンは見逃さず、接近した彼は回避の為に体勢を崩したサンジェルマンをそのまま地面に向け蹴り落とした。

「ハッ!」
「ぐぁっ!?」
「サンジェルマンッ!? このぉぉぉっ!」

 地面にめり込むほどの勢いで蹴り落とされたサンジェルマンに、カリオストロが激昂して殴り掛かる。が、彼女の拳はどれもワイズマンに掠りもせず空を切ってばかりだった。

「くっ! このっ! 何よ、その動きッ!」

 確実に当たると思った筈のタイミングで放った拳も余裕で回避される、と言うより回避の素振りも無く拳が空を切る事もザラであった。まるで自分が距離を見誤ってばかりいるような状況に、カリオストロの中で困惑が大きく膨らむ。
 その困惑が隙を生み、次の瞬間懐に入り込んだワイズマンの肘鉄がカリオストロの鳩尾を捉えた。

「んぶっ!?」

 強烈な肘鉄を鳩尾に喰らい、一瞬意識が飛びかける。同時に呼吸が止まり込み上げる吐き気に苦しんでいる間に、続くワイズマンの蹴りでカリオストロは大きく蹴り飛ばされた。

「がはっ!?」
「カリオストロッ!」

 蹴り飛ばされ地面に叩き付けられたカリオストロを、偶然近くに居たマリアが助け起こす。翼はそれを援護しつつ、カリオストロ達を1人で叩きのめしたワイズマンに険しい目を向ける。

「パヴァリアの幹部3人は決して弱くはない。それをたった1人でこうも圧倒するとは……」
「……3人でダメなら、数を増やすまでよ」
「単純だが、それしかないか……輝彦さんッ!」

 翼が声を掛けた時、輝彦は今正に数人のメイジを仕留める所だった。ハーメルケインで流れるような動きを見せ次々とメイジを切り伏せる。
 その最中に声を掛けられ、彼は一瞬意識をそちらに持って行かれそうになりつつ残りのメイジへの攻撃を止めることは無かった。

「何だ、今こちらも忙しいッ!」
「暫し雑魚の相手を任せますッ!」
「何? どういう、くっ!」

 理由を聞こうとする輝彦だったが、メイジの相手をするのに忙しくそれどころでは無かった。その間に翼は颯人救助の為に動いている奏と響を除いた装者全員に声を
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