第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その十五
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「このエウロパにもそうはいないまでに」
「気品がある」
「教養も相当だとか」
「しかも外見もあの通りです」
「尚且つ極めて有能ですし」
「そのことを見てです」
そしてというのだ。
「あの長官殿をです」
「極上のワインとです」
「その様に言われますね」
「左様ですね」
「あの御仁はですね」
「そう思います、その御仁に勝とうと決意し」
それでというのだ。
「今はワインを飲みます」
「そうされますか」
「そうしてですか」
「そのうえで、ですか」
「あの長官殿に勝つ」
「そうされるのですね」
「そのつもりです、ただあの長官殿がエウロパにいれば」
その様にというのだ。
「常に思います」
「これ以上はない強敵だけに」
「そう思われますね」
「あの長官殿については」
「左様ですね」
「そうも思います、しかし最悪の事態は考えていますが」
連合が政治闘争の中でも成長を続けるというのだ。
「しかしです」
「普通に考えるとですね」
「中央政府と各国政府の対立が影響しますね」
「そして成長率が落ちる」
「そうなりますね」
「ですから」
それでというのだ。
「我々はそれを見ながらです」
「自分達は成長を続ける」
「そうしますね」
「今は」
「そうしていきますね」
「内政に力を入れて。それと共に」
カミュはさらに話した。
「もう一つあります」
「暗黒宙域ですね」
客人の一人、黒髪で青い目の男が言ってきた。髪型は後ろを伸ばして後ろで束ねている。
「あの宙域をですね」
「越えてです」
「そうしてですね」
「はい、それからはです」
まさにというのだ。
「新天地を手に入れます」
「そうしますね」
「その為にです」
まさにというのだ。
「あの何十光年の距離もです」
「踏破しますか」
「大海原を越えるのです」
カミュはこうも言った。
「我々は」
「そうするのですね」
「大航海時代の様に」
「バスコ=ダ=ガマやコロンブスがそうした様に」
「そうしてです」
「彼等の様にですね」
「利益を得るのです」
莫大なそれをというのだ。
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