第一章
[2]次話
ボクシングでストレス解消
ムシャクシャしていた、それが顔に出ていたのかだ。
中学一年生の平岡辰吉はクラスメイトの松尾十三に声をかけられた。二人共黒髪は短く背は高く痩せている。平岡は四角い顔に大きな丸い目で口は大きい。松尾は丸い目で穏やかな顔立ちで口は小さく耳が大きい。
「お前機嫌悪いだろ」
「ああ、最近嫌なことばかりでな」
平岡もその通りだと答えた。
「かなりな」
「だったらな」
松尾は平岡にそれならと応えた。
「今日の放課後暇か?」
「塾もないしな」
「だったらうちの部活来ないか」
「お前ボクシング部だったな」
「スパーリングでもしたらな」
そうすればというのだ。
「すっきりするぞ」
「だからか」
「ああ、来るか?」
「正直今かなりムシャクシャしてるよ」
「だったらな」
「ボクシング部でか」
「汗流して」
スパーリングでもしてというのだ。
「すっきりしろよ」
「それじゃあな」
平岡もストレスを解消したかった、それでだった。
実際に放課後ボクシング部の部室でスパーリングをしてみた、するとだった。
「すっきりしたよ」
「そうだろ、ストレス溜まってる時はな」
松尾はまさにと答えた。
「こうしてな」
「スパーリングするとか」
「何か殴ったりな」
ウォーターバッグなり構えられたミットなりをというのだ。
「シャドーボクシングしても縄跳びしてもな」
「それで走ってもか」
「いい汗かいてな」
そうしてというのだ。
「すっきりするんだよ」
「そうなんだな」
「だからまたストレス溜まったらな」
その時はというのだ。
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