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ハドラーちゃんの強くてニューゲーム
第10話
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寧ろ、アバンが何度も皮がむけて俺を楽しませてくれるのが面白いと言うのが本音だな」
フレイザード2号は嫌そうな顔をしながらハドラーちゃんに問う。
「ハドラーちゃん、アンタもしかしてそのアバンの事が好きなんじゃないの?」
フレイザード2号の見当違いな質問を聞いてズッコケるハドラーちゃん。
「何を言ってんだお前は!?俺はただ、このままアバンに負けっぱなしで死ぬのは我慢ならないだけだ!」
「いやいや、そうやって何度も戦っている内に、宿敵から必要不可欠な―――」
「違うわ!アバンは地上侵略を阻む勇者だ。つまり、我々魔王軍の敵だぞ!」
しかし、百合萌えの女性の同性愛(レズビアン)と化したフレイザード2号は、ハドラーちゃんの弁明をかなり拗れて解釈してしまう。
「つまり……ハドラーちゃんを巡る恋敵は、やっぱりアバンなのね?」
「だから違うと言うに!」
百合萌えの女性の同性愛(レズビアン)と化したフレイザード2号との会話についていけず、別の意味でへとへとになるハドラーちゃんであった。

「して……キギロ殿の回収の方は?」
バルトスの質問に対し、残念そうに首を横に振るガンガディア。
「本体の方はどうにか回収したのだが、本体の核が損傷していてね……」
「な!?助からぬのか!?」
「勇者一行が寄る場所にしては瘴気が多い場所だったのでそれなりの応急処置を施したが、白状するなら『もう大丈夫』……とは言えん」
それを聴いてアバンの底知れぬ何かに不安を感じるバルトス。
「まさか……あのキギロ殿がここまで追い詰められるとは……」
そこで、ガンガディアがある独断を決意する。
「キラーマシーンを使用しようと思う」
「あのデカいのをか?」
「恐らく負けて帰って来ると思うが」
「それって、投入する意味があるのか?」
「少なくとも、勇者一行の次の行き先をこちらである程度調節出来る」
「気付きますかね?」
「そこまで奴らは馬鹿じゃない……と信じたいがね」

一方、どうにか地底魔城に帰り着いたキギロであったが、自身の棺桶になる筈だったギュータの戦いでの傷が予想以上に深く、未だに生死の境をさまよっていた。
「ぐおぉーーーーー!この僕が死ぬのか?あんな奴らに敗けで死ぬのか?……嫌だ!敗けたくない!僕は敗けてない!」
そこへ、あの疑惑のさまようヨロイがやって来た。
「貴様は、あの時の空っぽ!?」
さまようヨロイはキギロの傷口に手を当てる。
「貴様?何をする気だ!?」
すると、キギロの傷口は急速に小さくなり、全身がボロボロに砕け散りそうな激痛が消えて無くなった。
「な!?何だこれは!?力が……力が溢れそうだ!」
キギロが完治したとみるや、さまようヨロイが退室する。
「オイ待て!お前は本当に何者なんだ!?」
さまようヨロイはキギロの質問
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