第七百三十八話 銀の薔薇その三
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「もうね」
「名前付けるなら」
「それならなのね」
「私もそう名付けていたわね」
レミは自分もと言った。
「本当に」
「そう言われると私もよ」
「私もかしら」
彰子も七海も言った。
「元帥夫人ね」
「名前も奇麗だしね」
「そうよね、まあ連合で元帥っていっても」
レミは自分達の国のことを話した。
「普通は馴染みないわね」
「ええと、スターリングと蝉玉のお祖父さん達が元帥だから」
七海は自分達の二人のクラスメイトの名前を出した。
「二人のお祖母さんはね」
「元帥夫人ね」
「そうなるわよ」
「そういえばそうね」
レミも言われて思い出した。
「二人のお祖父さんって軍人さんで」
「中央政府軍元帥でしょ」
「そうよね」
「連合じゃ特に意識されないけれど」
それでもというのだ。
「何でも他の国だとね」
「かなり意識されるわね」
「大臣みたいに」
七海は連合の政府で俗に偉いと言われる立場を話に出した。
「凄いってね」
「言われるわね」
「サハラなんて元帥とか将軍がクーデター起こして」
そうしてというのだ。
「独裁者になるってね」
「よくあったわね」
「アッディーン大統領だって元帥だったわね」
彰子は今サハラを席巻している彼の名前を出した。
「物凄い勢いで出世して」
「勝って勝って勝ちまくってね」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「今やね」
「大統領よね」
「そしていよいよ」
「サハラを統一して」
「皇帝にもね」
この立場にもというのだ。
「なるのよ」
「凄いわね」
「そうよね、それでサハラで元帥はね」
「凄く偉い人よね」
「国歌元首にもなるね」
クーデターによってでもというのだ、尚アッディーンは禅譲で大統領に就任しているので連合からは評判がいい。連合ではクーデターという非合法的な権力移動手段はかなり否定され嫌われているのだ。
「そうした立場よ」
「そうよね」
「まあ連合はね」
レミはさらに話した。
「軍人さんってね」
「公務員よね」
彰子がこう言ってきた。
「言うなら」
「それ以外の何でもないわね」
「だから元帥も」
「軍隊で偉い人ね」
「それは事実でも」
それでもというのだ。
「軍隊の中だけで」
「別に私達から見たら」
「警察とか消防署の偉い人と同じで」
「凄いとかね」
「別にないわね」
「というか軍隊で一番偉い人って」
七海は考える顔で述べた。
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