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邪教、引き継ぎます
第一章
12.茨の道
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。結果的には悪くないじゃろうて」

 現場では何十人ものアークデーモンとバーサーカーたちが、がれきの撤去と、新しく作る神殿の基壇となる部分の石の積み重ねを同時に進めていた。
 信者のローブを着ていない白い少女に気付き一瞬緊張を走らせる者もいたが、横に魔術師のローブを着たフォル、後ろにアークデーモンの前族長代行がいるということで、そのまま何事もないように作業を続けている。
 一人を除いて。

「お前! この前いた人間だな?」

 フォル不在中に現場監督代わりをしていた褐色の少女、バーサーカー・シェーラ。彼女が飛んできた。

「ああ、いかにも真っ先にやられそうな雰囲気だったバーサーカーか」
「なんだと?」
「あっ、ちょっと待ってください。せっかくのご縁です。仲良くいきましょう」

 つかみかかろうという勢いのシェーラの両肩を、慌てて押さえるフォル。
 彼女はまだ何か言いたげではあったが、おとなしくなった。とりあえずフォルの言うことは聞くようである。
 一方、祠の少女はそんなやりとりなど興味はないと言わんばかりに、大きなマフラーから白い吐息を漏らした。

「フォル」
「はい。名前を覚えていてくださってありがとうございます」

 そういうのはいいから――と言って少女は続けた。

「キミの口からはっきり聞きたい。キミは教団を再建しようとしている。そういうことでいいの」
「そのとおりです」
「じゃあ、今まで出かけていたのも?」
「はい。今は他の種族の生き残りの皆さんのところにごあいさつにお伺いして、協力をお願いしているところです」

 白い少女はしばし沈黙した。
 そしてバーサーカーの少女と老アークデーモンを一瞥(いちべつ)すると、ふたたびその碧眼でフォルの仮面を見据えた。

「利用されているのかな、キミは。焚き付けられたんじゃないの」
「なんだその言い方は!」
「あっ、落ち着いてくださいって」

 フォルは手振りで褐色の少女をなだめると、白い少女に言った。

「促されたのは確かです。しかし最終的には私自身が決めたことです。このままロンダルキアの同志がバラバラでは、やがて残党狩りに滅ぼされるでしょうから」
「ま、すぐじゃないだろうけど、時間の問題だろうね」
「こうなってしまったのは、大神殿がロトの子孫たちに負けてしまったからです。その生き残りが私しかいない以上、私が責任を取らないといけないというのはそのとおりだと思います。私自身にも、元の生活を取り戻したいという気持ちがありますし、大神殿の生き残りとしてこの地に残られている皆さんのお役に立ちたい気持ちもあります」
「念のために聞くよ。本気なの?」
「本気です」

 少女がスタスタとフォルに近づき、白く小さな手を伸ばす。

「ちょっ
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