第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その七
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「力があればいいのです」
「連合を倒せるだけの力があれば」
「それでいいですね」
「要するに」
「そうです、巨大な獣はより強い存在に倒されます」
そうなることをだ、カミュは今度はこう例えた。
「ヨルムンガルドはトゥールに倒されますね」
「あの偉大な雷神に」
「まさにそうなりますね」
「世界を囲むだけの巨大さですが」
「それでもですね」
「雷神は大蛇より小さいです」
神々の中では最も大柄でもだ、尚ギリシアもそうだが北欧の神々もよくその生い立ちや描写を見ると実は巨人であることがわかる。
「しかしです」
「大蛇を倒しますね」
「世界を囲むまでに巨大な大蛇を」
「そうしますね」
「それが何故出来るか」
その理由も語った。
「それは強いからです」
「雷神が大蛇よりも強い」
「だからこそ倒せますね」
「大蛇よりは小さくとも」
「それでもですね」
「はい、つまり我々が連合より強くなれば」
そうであればというのだ。
「必ずです」
「連合を倒せる」
「そうなりますね」
「成長していけば」
「何時かは」
「連合より成長しさらに大きくなっていき」
そうなっていってというのだ。
「それがかなり先でもです」
「追い越すのですね」
「あの連合を彼等が争っている間に」
「千里の道も一歩からであり」
カミュは諺も出した。
「ローマは一日にして成らずですね」
「その通りですね」
「長い道も一歩からはじまり」
「ローマは長い歳月をかけてあそこまでなった」
「だから今はですね」
「成長することです」
エウロパ自体がというのだ。
「そうあるべきです」
「ローマがそうであった様に」
「我々もですね」
「成長してくのですね」
「これからも」
「そうです、連合も成長しますが」
それでもというのだ。
「我々が連合が内輪もめしている間にもです」
「その分成長していくのですね」
「ただひたすらそうなっていく」
「そうしていきますね」
「これからは」
「戦争はしないですが」
それでもというのだ。
「開発と開拓も進め」
「資源も手に入れ」
「新たな居住地を手に入れていきますね」
「街も田畑も増やし」
そしてというのだ。
「工場も置きます」
「産業も盛んにする」
「そしてさらに豊かになる」
「人口も増やし」
「それが我々のこれからあるべき姿ですね」
「そうです、その為には内でまとまるべきであり」
連合の様に争わずというのだ。
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