第七十九話 残さないことその十一
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「何か最近ね」
「どうかしたんですか?」
「毎日みたいに新一君とお顔を見合わせていて」
そうしてです。
「日曜のお昼はね」
「一緒にカレー食べてますね」
「ええ、どういう訳かね」
思えばです。
「そうしてるわね」
「嫌ですか?」
「嫌じゃないけれど」
それでもです。
「何かふと思ったのよ」
「そうですか」
「そうなってるわってね」
「嫌じゃないなら嬉しいです」
新一君は笑って応えました。
「じゃあそういうことで今から」
「ええ、下に行きましょう」
地下一階、奥華の詰所で食堂があるところにです。
「そうしましょう」
「それで一緒に食べましょう」
「そうしましょう、他の人達も一緒だしね」
「団欒の時ですね」
「詰所の皆でね」
ずっと一緒に暮らしていると絆も深まって家族みたいになります、おみちの教えにも一列兄弟とあるのでそのことにも合っています。
「そうしましょう」
「はい、それじゃあ」
新一君はにこにことしてでした。
そのうえで私と一緒に地下の食堂に入りました、そうしてです。
向かい合って座ってそれぞれ自分で入れたカレーを食べます、手を二度叩いてです。
食べますがここで、でした、
新一君が気付いた様にこんなことを言いました。
「おぢばのカレーって甘口ですね」
「お子さんも食べるからね」
かく言う私も子供の頃からいただいています。
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