第四話 同居の準備その十
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「肩もよ」
「温めることね」
「そうしたらね」
それならというのだ。
「いいのよ」
「そうよね」
「熱中症もあるのよね」
真昼は頷きつつ述べた。
「本当に」
「そう、そこがね」
何と言ってもというのだ。
「忘れたらいけないことよ」
「冷え性と合わせて」
「つまりね」
「程々ね」
「そうしなさいね、適温よ」
「大事なのは」
「そうよ、いいわね」
真昼にも言うのだった。
「これからは」
「そういうことね」
「忍者だってね」
佐京達のことも話した。
「気を付けないとね」
「冷えたり熱中症になっても」
「よくないから」
だからだというのだ。
「動けないでしょ」
「そうね、指がかじかんだりしたら」
「我慢してもね」
暑さや寒さにというのだ。
「身体は正直なのよ」
「やっぱり」
「だからね」
「適度に温まっておくことね」
「忍者もね」
「無理はしないことね」
「我慢すべき時はしても」
それでもというのだ。
「やっぱりね」
「無理はしたら駄目ね」
「忍者でも無理をしたらね」
「よくないわね」
「だから二人共佐京君と白華ちゃんにはね」
彼等にはというのだ。
「優しくして」
「暖かくね」
「程々に」
「そうした生活になる様に気を使ってね」
こう言うのだった、そしてだった。
そうした話の後で姉妹は引っ越しの身支度をさらにしていった、それが整うとそれを待っていたかの様にだった。
「ご本家、兄ちゃん達がな」
「海外赴任に行かれるのね」
「ああ、明日な」
「じゃあお見送りしないとね」
母は父に夕食の場で言われこう返した。
「空港まで行って」
「ああ、関西新空港にな」
「そうよね」
「そしてな」
父はさらに話した、夕食のミートボールを箸で掴んでそうして口の中に入れてご飯のおかずにしながら話す。
「その足でな」
「私達は神戸ね」
「あちらに行くのね」
「見送りに行く前日に荷物はあちらに送ってな」
屋敷にというのだ、本家の。
「そうしてだ」
「空港に行ったら」
「それからは」
「行こうな」
娘達に確かな声で告げた。
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