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ドリトル先生と不思議な自衛官
第二幕その十一

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「殆どの人は自衛隊のことを理解してくれていて」
「大事にしてくれているね」
「そして親しみを持ってくれているね」
「警察の人達と同じで」
「むしろ無闇に自衛隊や警察を嫌うなら」
 そうであるならというのです。
「その人には注意した方がいいよ」
「どちらも社会秩序を守ってくれるからね」
「法律に基づいて」
「そうしてくれるからね」
「政府もおかしくなったりするよ」 
 そうしたケースは存在するというのです。
「ナチスやソ連みたいにね」
「残念ながらね」
「そうなる場合があるよね」
「時には」
「そう、そして警察や軍隊もね」
 本来は社会秩序を守る組織もというのです。
「おかしくなるよ」
「そうした政府の下にあったら」
「秘密警察とかも出来て」
「おかしくなるね」
「そうだよ、けれどね」 
 それでもというのです。
「通常はまともに機能して」
「それでだね」
「社会や国民を守ってくれるね」
「そうしてくれるね」
「そうした組織を無闇に嫌う人達は」
 どうかといいますと。
「おかしなことを考えている可能性があるよ」
「そうだね」
「その可能性あるよね」
「本当にね」
「昔日本でオウム真理教がテロで多くの人を殺した時に」 
 先生はこの時のことをお話しました。
「ある人がオウムは権力に反対しているからいいって言った人がいたんだ」
「ああ、国家権力だね」
「それに反対しているからいいんだ」
「テロをしても」
「罪のない人を巻き添えにしても邪魔と思った一家を殺しても」
 そうしてもというのです。
「内部粛清をしてもね」
「いいんだ」
「権力に反対するなら」
「それなら」
「彼等がその権力を求めてテロをしていることすら考えなくてね」
 そうしてというのです。
「犠牲になった人達を無視してだよ」
「言ってったんだ」
「凄いね」
「人としてどうにもならないね」
「最低ね」
「それでいて戦前の日本軍や皇室は大嫌いだったんだ」
 その人はというのです。
「虐殺したとか権力がどうとか言ってね」
「じゃあオウム駄目だよね」
「虐殺してるし」
「まさか権力に反対してクーデター起こすなら虐殺していいの?」
「それ遺族の人達の前で言えるかな」
「いや、こうした人は自分しかないから」
 それ故にというのです。
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