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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第9話
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でも、次の戦場じゃ味方ってことはザラだからな。」

「な、なるほど。」

(私には理解できない感覚ですね……)

アニエスの質問の意味がわからないフェリが首を傾げている中アニエスの質問内容を察したヴァンが説明し、説明を聞いたアニエスが若干戸惑った様子で頷いている中メイヴィスレインは静かな表情で呟いた。

「えっと、すみません……ヘンなこと言っちゃったみたいで。――――――でも、ヴァン様の言う通り、あんまり憎いとかはないんです。それどころか行方不明の中隊の隊長さんには良くしてもらってて……」

「ほう……?」

「どんな方なんですか?」

捜索対象である人物の事について親し気な様子で話すフェリが気になったヴァンは興味ありげな表情を浮かべ、アニエスは興味ありげな様子で訊ねた。

「……アイーダさんっていう女猟兵でアイゼンシルトでも指折りの実力者です。わたしが2年前に戦士となってから何度か敵味方として付き合いがあって……休戦日や、合同訓練の時に色々なことを教えてくれたんです。わたし、妹に弟、歳の離れたお兄ちゃんはいるんですけど……本当のお姉ちゃんみたいな感じで、年下だけど友達って言ってくれて……――――――大切な人、なんです。でも……クルガからの捜索隊への参加を希望しても認めてもらえませんでした。まだ13歳だし、里と戦場しか知らないからってお父さん(アブ)が……」

「……なるほどな。」

「そう……だから心配で北カルバードまで捜しに来たんですね?」

フェリの事情を知ったヴァンは納得した様子で頷き、アニエスは相槌を打った後フェリに確認した。



「……はい、初めて一人で里を出てバスと鉄道を乗り継いで。アイーダさんの中隊が北カルバード経由で帰還したのはわかっていますから……行方不明になったとすればこの国の可能性が高いと思うんです。その――――――ヴァン様の噂は以前、里の戦士の人から聞きました。北カルバードの旧首都に、”裏解決屋”っていう猟兵の相談にも乗ってくれる人がいるって。銀耀石(アルジェム)の塊です。これでアイーダさんたちの行方を捜してもらえないでしょうか……?あっ、一応戦士としての報酬で受け取ったものです……!」

アニエスの確認に頷いて答えたフェリはヴァンに対する報酬である銀耀石の塊を机に置いてヴァンに依頼を請けてもらえるかどうかを訊ねた。

「フェリちゃん……」

「ハン……その大きさだと10万ミラくらいになるか。――――――そういうのは後でいい。ちなみにウチの基本料は1時間1000ミラで諸経費だ。百時間も拘束されるつもりはねえぜ?」

「え、え……?」

「ふふ、素直じゃないんですから。――――――フェリちゃんの力になってあげるんですよね?」

説明の後に苦笑しながら指摘し
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