第90話 歪んだ再会
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謝罪をした。
「……リィン、頭を上げて。レンは気にしていないわ」
「レン……!」
「だってこれから苦しんでいく貴方を見れるのが楽しみなんだもの♪」
「えっ……」
レンは心底楽しそうに笑みを浮かべてリィンの謝罪を切り捨てた。
「レンに謝って許されたかったんでしょ?だから許してあげる。これで満足できたでしょ?」
「満足って……どういうことだ」
「貴方はレンに許されて楽になりたかっただけでしょ?自分が少しでも気が楽になりたかったからレンを探していた、違うかしら?」
「そんなことは無い!俺は真剣に探した!もう一度君に会いたくて……!」
「ならどうして全てを捨ててでもレンを探しに来てくれなかったの?レンのことを一番に思ってくれてるならそうしたでしょ?」
「それは……」
レンの指摘にリィンは何も言い返せなくなってしまった。
確かにリィンは西風の旅団やわたしから離れなかった。レンからすれば自分が適当に扱われていると思っても無理は無いだろう。
でもわたしは何も言えない、だってリィンがわたし達を選んでくれたことは嬉しいと思っているから。
そんなわたしがレンにかけられる言葉は無い……
「結局貴方はそのフィーって子の代わりとしてレンを利用していただけでしょ?もうレンは用済みだから捨てたんでしょ?」
「そんなことは無い!フィーはフィー、レンはレンだ!代わりになんてできない!」
リィンはきっぱりとそう言い切った。
「……そこまで言うならチャンスを上げるわ。私のお願いを聞いてくれる?」
「なんだ?出来る事なら聞こう」
「じゃあフィーを殺してレンの元に帰ってきて。そうしたら許してあげるわ」
「なっ!?」
レンの提案はわたしを殺せというものだった。
「出来る訳が無いだろう!フィーは俺にとって大切な女の子なんだ!」
「ほら、やっぱりできないんじゃない。所詮は口だけ……あなたもアイツらと同じでレンを捨てたのよ。もう貴方の言葉なんて信じない」
レンは分かっていたという風に首を振ると指を鳴らす。
「来て……『パテル=マテル』」
すると辺りに大きな振動が起き始めた。そして湖から何か巨大なものが飛び出してきた。
「な、なにあれ!?」
「巨大な人形兵器……!?とんでもない大きさだ!」
エステルとラウラはそこに現れた巨大な人形兵器を見て愕然としていた。戦車よりも遥かに大きい……!
「うふふ、さあゴスペルを回収しなさい」
レンの言葉にパテル=マテルと呼ばれた人形兵器が反応して戦車に付けられていたゴスペルをはぎ取った。
「どう?これがレンのパパとママ、決してレンを
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