第七百三十七話 シュールリアリズムの植物その十
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「そうしたものなの」
「そうなのね」
「けれど天然が一番で」
「その天然のアマゾンにはなのね」
「こうした植物で構成されているのもあるのよ」
こう話した。
「本当にね。しかしね」
「しかし?」
七海はレミのその言葉に尋ねた。
「どうしたの?」
「いや、この植物ね」
アマゾンのとだ、レミは七海に話した。
「今から人襲いそうね」
「そうね」
七海もそれはと答えた。
「食虫植物みたいな形で」
「そうでしょ、けれどどれも食虫植物じゃなくて」
「食人植物でもないのね」
「というか食人植物ってね」
レミは七海に首を傾げさせて尋ねた。
「かなりレアでしょ」
「いることはいてもね」
「限られた星にしかいないし」
「ブラジルでもなの」
「そうそういないわよ」
「そうなのね」
「そんなのいたら」
それこそというのだ。
「少なくとも植物園にはよ」
「展示しにくいわね」
「管理も難しいでしょ」
食人植物はというのだ、こうした植物は人間だけでなく他の生きものも襲うのが常である。だが人を襲うので人間視点でそう呼ばれているのだ。
「そうでしょ」
「そうよね」
「ちなみにこの植物がいる星じゃいないから」
食人植物はというのだ。
「とんでもない環境なのは変わらなくても」
「他のアマゾンと」
「けれどね」
それでもというのだ。
「食人植物はいないから」
「そのことは確かなのね」
「猛獣とか毒虫はいても」
「食人植物はいないのね」
「鮫はいるけれどね」
「淡水鮫ね」
「それはいて下手に泳いでいると」
アマゾンの川でというのだ。
「食べられるから」
「そうなるのね」
「他にもアナコンダとか鰐とかピラニアいて」
こうした生きもの達もというのだ。
「巨大鯰もいて」
「襲って来るのね」
「実際凶悪犯を連れて行って」
そのアマゾンにというのだ。
「川に放り込んで」
「そうした生きものの餌にして処刑するのね」
「そうもするから」
「まあそれは普通ね」
七海は連合の人間として答えた。
「凶悪犯なんてね」
「普通にそうしないとね」
「死刑にするにしても」
「ただ死刑にするんじゃなくて」
「徹底的に残虐に」
その様にというのだ。
「するから」
「だからね」
「それでよね」
「もうね」
それこそというのだ。
「ブラジルのその星でも」
「凶悪犯は猛獣とかの餌ね」
「そうしてるの」
「普通ね」
連合ではとだ、七海も応えた。そうして極彩色のアマゾンの植物達を観てそのうえで言うのだった。
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