暁 〜小説投稿サイト〜
神々の塔
第五十六話 天空に向けてその十五

[8]前話 [2]次話
「踏破していきます」
「応援してるぜ、それとな」
「それと?」
「あんた達この世界の危機はまだ何かわかってないな」
「全く」
 施は正直に答えた。
「そうです」
「そうだよな、おいら達もな」
「まだわかってへんですか」
「一体どんなことかな、どの神霊もな」
 この世界に関わっている、というのだ。
「全くだよ」
「わかってへんですか」
「わかってそうな神霊さんに聞いてもな」
 例えそうしてもというのだ。
「これがな」
「全くですか」
「知らないってな」
 その様にというのだ。
「言うんだよ」
「そうですか」
「今皆で調べてるんだよ」
 それぞれの神界の神霊達がというのだ。
「必死にな、わかったらな」
「その時にですか」
「教えるな、その時まではな」
「辛抱ですね」
「ああ、おいらは辛抱嫌いだけれどな」
 施に笑って話した。
「しかしな」
「自分等はここはですね」
「辛抱してな」
「わかることを待つことですね」
「あんた達も十人いれば文殊さん以上の知恵なんだ」 
 そうであってというのだ。
「だったらおいら達もな」
「力を合わせれば」
「わからないことはない、だからな」
「この世界を襲う危機についてもですか」
「やがてわかるからな」
 だからだというのだ。
「今はな」
「わかるまで辛抱ですね」
「そうさ、そのことは頼むな」
「わかりました、ほな」
「健闘を祈るな」 
 最後は他の神霊達と共に手を振った、そうして彼等が宿屋に戻るのを見送った、一行はその見送りを受けて今は休むのだった。


第五十六話   完


                   2024・1・1
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ