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神々の塔
第五十六話 天空に向けてその十三

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「必ずや」
「そうして勝つね」
「人は知恵も神霊さん達には劣る」
「それも相当に」
「まさに宝石と塵芥位や」
 そこまでというのだ。
「ちゃう、そやけどちゃんと手を合わせたら」
「そうしたらやね」
「日本の諺であるな」
「三人寄るとやね」
「日本の仏さんの」
「文殊菩薩さんやね」
 綾乃はすぐに応えた。
「あの仏さんやね」
「そや、他にも神霊さんはおるが」  
 そこに当てはまる、というのだ。中国ではそこに三国志の主人公の一人諸葛孔明が入るという人もいる。
「日本やとな」
「そう言うね」
「三人寄ればそうでや」
 文殊菩薩、仏の中でも知恵のある彼のというのだ。
「それが十人になって」
「ちゃんとまとまってたら」
「もうな」 
 それこそというのだ。
「神霊さん達も超える」
「知恵で」
「一柱と十人やとな」
 それこそというのだ。
「そこまで違う、それでや」
「今回もやね」
「知恵を使うんや、そして南洋の神霊さん達はや」
 彼等のことをだ、シェリルはさらに話した。
「泳ぐのが得意でな」
「大好きやね」
「泳ぐと空間の中におるのと同じや」
 そうした状態になることを話した。
「立ってるんやなくてな」
「お水の中に浮かぶ」
「それで四方八方に気配を向けるな」
 そうなることをだ、シェリルは話した。
「三百六十度」
「それは強いがそうするとや」 
 芥川は鋭い目になってだ、シェリルに応えた。
「僕等もな」
「やり方があるな」
「囲んでな」
 その三百六十度からだとだ、芥川はシェリルに話した。
「一斉攻撃もや」
「出来るな」
「そや、特にや」
 ここでだ、シェリルは。
 綾乃の八岐大蛇、アレンカールのカツアルコアトル、リーの神舟そして自分のユルルングルを見てそうして言った。
「魚も泳げるけど蛇つまりドラゴンもや」
「泳げるわ」
 アレンカールが笑顔で答えた。
「あたいの愛する神具ちゃんもね」
「水の中もお任せ下さい」
 既に海中の様な戦場になっている、ケツアルコアトルはその海水の中で言った。
「存分にです」
「動けるな」
「はい」
「私もです」 
 ユルルングルもシェリルに言ってきた。
「例えマオイ様でもです」
「人の姿やとな」
「蛇にはです」
「泳ぎは劣るな」
「どうしても」
「うちの神具もそやね」
 綾乃は八岐大蛇自分が乗るそれを見て述べた。
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