第七十九話 残さないことその九
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「まあ借金はしないですけれどね」
「それはいいことでしょ」
「その甘やかした長男借金しますから」
「一緒っていうのね」
「はい、悪い置き土産置きそうで」
だからだというのです。
「本当にです」
「最悪の人だっていうのね」
「ですからお金のことも反面教師にしてます」
「反面教師よりひながた見てね」
こう言うことは忘れませんでした。
「いいわね」
「僕の場合は特にですね」
「ええ、新一君反面教師の人嫌い過ぎるから」
物凄いにくいとはらだち、それにりっぷくを感じます。
「そうした人はね」
「ひながたを見る方がいいですね」
「そう、だからね」
「そうした人の方を遥かに見て」
「気持ちよくよ」
「こうした人になりたいと思って」
「尊敬しながらね」
そうしつとお話しました。
「新一君は特にね」
「嫌いな相手は徹底的に嫌って」
「憎むでしょ」
「とことん」
「そうした人はね」
新一君を見てわかったことです。
「出来るだけ見ないで」
「いい人を見て」
「この人みたいになりたいと思ってね」
そうしてというのです。
「いさんでいってね」
「それがいいですね」
「そうよ、あとお昼はこっちで食べるのよね」
新一君にあらためて尋ねました。
「カレーを」
「そうさせてもらいます」
「それまではいつも通り?」
「ひのきしんさせてもらって」
「回廊ね」
「ここでもさせてもらう時ありますし」
詰所でもというのです。
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