第七百三十七話 シュールリアリズムの植物その八
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「普通にね」
「あるのね」
「マラリアとか」
「あの病気ね」
「疫病もね」
マラリアに代表されるというのだ。
「普通の」
「地獄ね」
「死体が一瞬で骨になるのよ」
アマゾンではというのだ。
「どんな生きものでもね、倒れて心臓止まったら」
「その瞬間になの」
「生きものや虫が群がって」
そうなってというのだ。
「食べられてね」
「骨だけになるの」
「そして骨もね」
それすらもというのだ。
「そういうの食べる生きものが来て」
「食べられるのね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「地獄とさえね」
「呼ばれるのね」
「それがアマゾンなのよ」
そう言われる場所だというのだ。
「生きるか死ぬか」
「一瞬も油断出来なくて」
「それで死んだらね」
その時はというのだ。
「そうなる」
「あっという間に骨だけになって」
「骨すらね」
「後でなくなるのね」
「そんな地獄よ、そしてその地獄の中には」
「極彩色で」
「シュールリアリズムなところもあるのよ」
こう話すのだった、そのうえで三人でそのコーナーに進んでいった、するとそこにアマゾンの植物だがより曲がりくねり歪な形をしていてだ。
一つの草木の葉が緑だけでなくだ。
赤に青、黄色、橙、紫、黄緑、群青に白に黒とあり。
幹は極彩色のサイケな模様となっていた、そうした草木たちを見てだった。
七海は唖然となってだ、彰子に言った。
「いや、これはね」
「凄いわね」
彰子も応えた。
「有り得ないまでに」
「物凄いわね」
「ええ、確かにね」
呆然として言う、七海もそうなっている。
「これはね」
「シュールリアリズムよね」
「形もね」
植物達のそれもというのだ。
「無茶苦茶歪で」
「カンブリア紀の生きものっていうか」
「特撮の怪獣っていうか」
「そういう感じで」
そうした形でとだ、七海も言った。
「今にも人襲いそうな」
「そんな風よね」
「色も」
こちらもというのだ。
「幹は緑に青、紫にって」
「明細みたいな模様で」
「物凄いわね」
「葉も一枚一枚違う色で」
そうしてとだ、彰子は言った。
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