暁 〜小説投稿サイト〜
神々の塔
第五十六話 天空に向けてその九

[8]前話 [2]次話
「それでも軍は大損害で多くの領地を失ったから」
「ウラジオストクにシベリア鉄道以南の領土やな」
「サマルカンド近郊までのね」
「それでか」
「負けやってね」
 その様にというのだ。
「言ってるわ」
「そうやねんな」
「そう、あたい達は確かに負けたけれど」
「戦力の碗割近くを失ってサマルカンドも攻略出来んかった」
「そやけどね」
 それでもというのだ。
「相手もね」
「負けたってか」
「思ってるわ、お互いにね」
「負けた、言うなら痛み分けか」
「そんな戦だったってことかしらね」
「相手は私達にあの決戦で勝ってか」
「失った領地を取り戻してね」
 緒戦でそうなった場所をというのだ。
「勝利やってね」
「考えてたな」
「けれど決戦であたい達を壊滅させられないで」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「領地も奪回出来んかった」
「何だかなでシルダリア川北岸までは領地にしたから」 
 自分達はというのだ。
「ノボシビルスクやカラガンダもね」
「そこまでやとやな」
「そう、かなりの領地を失ったから」
 枢軸側はというのだ。
「負けたってね」
「思ってるか」
「そうなのよ」
 こう言うのだった。
「相手もね」
「そうなんか」
「それで今あっちもでしょ」
 枢軸側もというのだ。
「軍を立て直してるでしょ」
「私達みたいにな」
「むしろ私達以上やな」 
 シェリルが言った。
「その大変さは」
「そうやな、九割以上を失ったんや」 
 リーもそれではと応えた。
「ほんまな」
「立て直すのが大変や」
「そこまでになるとな」
「幾ら復活出来る将兵が殆どでもな」 
 羅は真剣な顔で述べた。
「流石にな」
「回復に時間がかかるな」
「将兵がそこまで死傷してたら」
 軍の九割以上がというのだ。
「兵器の損害もな」
「かなりやな」
「そうやしな」
「それではや」
 リーは枢軸の現状を分析して述べた。
「今枢軸は軍の回復に必死でな」
「当分動けんな」 
 施もこう考えた。
「そやな」
「間違いなくな」
「こっちが力を取り戻しても」
「まだやな」
「まして枢軸は軍備の負担が大きい」
 施はこのことも指摘した。
「経済規模もうちより遥かに小さい」
「それでそこまで損害受けた軍を回復させるとなると」
 リーはさらに言った。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ