第百十六話 半ズボンの有り難さその五
[8]前話 [2]次話
「欧州の救世主なのよね」
「痩せた土地でも沢山採れるでしょ」
「だからよね」
「食べるものがかなり助かって」
そうしてというのだ。
「その分楽になったのよ」
「そうよね」
「日本でもそうでしょ」
「ああ、ジャガイモもあるけれど」
理虹はノルウェーの娘に応えて言った。
「サツマイモがね」
「かなりよね」
「沢山の人を救ったわ」
「そうよね」
「サツマイモもね」
「沢山採れるからね」
「痩せた土地でもね、鹿児島県なんて」
九州の南端にある県である、かつては島津家が治めていて薩摩藩としてその名を広く知られていた。
「サツマイモの名前になってる通り」
「物凄く作られたわね」
「それで食べられたわ」
「沢山の人がお腹一杯になったら」
ノルウェーの娘は言った。
「それだけで幸せよ」
「そうなのね」
「それだけで貧しくて」
そう言っていいことでというのだ。
「人口もね」
「少ないのね」
「そうよ、特に北欧はね」
「そうなのね」
「寒くて」
そうしてというのだ。
「土地も痩せてるし」
「暮らしにくいのね」
「日本はね」
この国はというと。
「かなりいい国よ」
「そうなのね」
「気候も土地もね」
「夏も冬も」
「きつくないしね」
そうであってというのだ。
「土地もいいしね」
「だからいい国ね」
「そうよね、いい国なのは確かよ」
タイの娘もそれはと賛成した。
「本当にね」
「あんたもそう言うのね」
「災害多いけれどね」
それでもというのだ。
「いい国なのは確かよ」
「そうなのね」
「ええ、本当にね」
そうだというのだ。
「ずっといたいわ、少なくとも大学を出るまでは」
「八条大学ね」
「それまではね」
「日本にいるのね」
「そしてね」
そのうえでとだ、理虹にさらに話した。
「日本を満喫するわ」
「そうするのね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「何か変な小説家や漫画原作者がいて」
ここで理虹に微妙な顔になって言うのだった。
「日本の悪口言うわね」
「そんな人もいるわね」
ノルウェーの娘もそれはと同意した。
「何が気に入らないのか」
「もうあれやこれやってね」
「日本の悪口ばかり言うわね」
「そんなに日本が嫌いなら」
それならというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ