第十一章
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「それではだ」
「戦うというのだな」
「そうだ。死んでもらう」
これがディケイドへの返答であった。
「私を侮辱した罪は重い」
「貴様を侮辱したのではない」
「では何だというのだ?」
「真実を言っただけだ」
平然とした口調での返答であった。
「ただそれだけだ」
「まだ言うつもりか。まあいい」
「闘うというのだな」
「ディケイド、どちらにしろ貴様には死んでもらう」
その右腕を突きつけての言葉だ。
「我が大ショッカーの礎になってもらう」
「そうか。大ショッカーのか」
「その通りだ。いいな」
「だが断る」
返答はこれだけだった。
「生憎だがそんなものになるつもりはない」
「ないというのか」
「毛頭ない。そして」
「そして?」
「スサノオ、首領だな」
ふとこう言い換えた。無意識のうちにだ。
「あの男もまたそんなことは望んではいない」
「あの方のお考えがわかるとでもいうのか?」
「そうだ、実によくわかる」
対峙しアポロガイストの銃撃を右に車輪の如く跳んでかわしながらの返答だった。ディケイドは身軽に回転して回ってかわしているのである。
「それはだ。よくな」
「ライダーの貴様が何故そう言える?」
「ライダーだからだ」
一旦立って態勢を立て直してから返してみせた。
「だからよくわかるのだ」
「だからだというのか」
「そうだ。俺は通りすがりの仮面ライダーだ」
今度はこの言葉を出してみせた。
「わからない筈がない」
「戯言を。あの方の御傍に仕える我々とてだ」
言いながら今度はその太陽の楯を放つ。それは激しく回転しながらディケイドに襲い掛かる。しかしディケイドはそれは左にステップの要領で跳んでかわしてみせた。
「あの方の御考えはわかりはしない」
「だから言ったのだ。それが限界だとな」
「また言うのか」
「何度も言う。それが貴様の限界だ」
彼はまた告げてみせた。
「飽きるだけ言ってみようか」
「安心しろ。言わせるつもりはない」
言いながら既にその右手をまた向けてきていた。
「貴様にはすぐに死んでもらう」
「そうか。ではすぐにケリをつける」
「私がな」
こうしたやり取りのうえで闘いを続ける。そうしてだった。
ディエンドはアルビノジョーカーと闘っていた。その中での言葉である。
「さて、それじゃあ」
「何だ?」
「そろそろ巨大化しないのかな」
こう彼に言ってみせてきたのである。
「君のあの姿になるのはまだかな」
「何が言いたい?」
「だからあの姿で来ないのかい?」
挑発する様な言葉であった。無論意識しての言葉である。
「それは」
「言うな、それだけ死にたいのか」
「死にたくはないよ。ただ」
「ただ?」
「その姿にはなってくれないのか
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