第89話 王と闘神の息子たち
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とう、君たちのお蔭で最悪の結果を免れた。そして申し訳なかった、私のせいで多大な迷惑をかけてしまった」
「リシャール大佐……貴方は何者かに暗示をかけられていたと聞いています。決して貴方だけのせいでは……」
「それでも私がやったことに変わりはない、暴走する私を止めてくれたのは君たちだ。本当にありがとう」
彼はとてもまじめな人なんだろう、その言葉には深い誠意と感謝を感じた。その後リシャール大佐は他の特務隊と一緒にカシウスさん達に連れて行かれた。
「リシャール大佐……あんな素晴らしい人を暗示にかけてクーデターを起こさせた人物に改めて腹が立ったな」
「うん、わたしも許せないよ」
去っていくリシャール大佐達を見ながらあんな良い人の道を踏み外させた第三者に怒りが湧きフィーも同意した。
「リィン君、ちょっといいか?」
「ケビンさん、どうしました?」
「リシャール大佐に暗示をかけた奴なんやけど、俺に心当たりがあるわ」
「えっ、本当ですか!?」
ケビンさんの突然に話を俺は目を見開いて驚いた。
「そいつは多分俺が追っとる奴や、なにせ教会を裏切った関係者やからな」
「教会の……」
「恐らくリィン君とフィーちゃんも暗示をかけられとるはずや。俺がその暗示を解いたる、そうすれば記憶も戻ると思うで」
「なら早速お願いしても良いですか?」
「いやこの場では出来ん、すこし準備が必要や」
俺はケビンさんに暗示をかけられていないか確認してもらおうとするがこの場では出来ないらしい。
「取り合えず今は色々やることを終わらせて……」
「あはは、楽しい見世物だったね」
「えっ……」
ケビンさんの話を遮り誰かの声が聞こえた。
「リィン、門の上だ!」
ラウラが指を刺したグランセル城の門の上に誰かがいた。
「こんばんは、今日はとっても月が綺麗だね」
「コ、コリン君?」
そこにいたのはなんとコリン君だったんだ。先ほどエマに安全な場所に連れて行ってもらったのにどうしてあんなところにいるんだ?
「コリン君!そんなところにいたら危ないわよ!お姉ちゃんたちがそこに行くから動かないで!」
「え〜、大丈夫だよ。ほらこんな事も出来るよ!」
エステルはそう叫ぶがコリン君は見せつけるようにジャンプを繰り返す。
「ちょ、ちょっと!本当に危ないから止めなさい!」
「エステルお姉ちゃんは優しいね……そして単純ね」
すると橋の下からフードを被った二人組が現れた。
「えっ……」
そして一瞬でエステルに詰め寄りナイフを刺そうとした。
「させないよ」
だがその二人はフィーとラウラによって
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