第三話 お見合いその十一
[8]前話 [2]次話
「仙台藩の方に」
「いや、薩摩藩に逃れて」
「大助さんの家系?」
「あの方も生き延びられていたから」
「薩摩まで落ち延びておられて」
「あの方の子孫で」
それでというのだ。
「その方が若しかして」
「このお屋敷に来られるの」
「そうなるかも知れないから」
「だったら」
「そう。十勇士のお家全体でお迎えして」
そうしてというのだ。
「うちに入ってもらうかも知れないから」
「そうなの」
「近くに真田家のお屋敷もあるけれど」
それでもというのだ。
「今あちらは手狭で他のお家も」
「十勇士の」
「家族多くて手狭だけれど」
「うちは四人になって」
「お部屋も空いているから」
「若しかしたらなの」
「来られるかも知れない」
こう話すのだった。
「その時は宜しく」
「わかったわ」
夜空は佐京のその言葉に頷いて応えた。
「それじゃあね」
「まだ未定だけれど」
それでもというのだ。
「そういうことで」
「それじゃあね」
「ちなみにご先祖の方と同じく真面目」
その真田家の人はというのだ。
「そして誠実でいざという時は熱い」
「幸村公みたいな方なのね」
「そう」
まさにというのだ。
「そんな人だから」
「一緒に暮らしても」
「安心していい」
「変な方じゃないってことね」
「うん、ただ真面目過ぎる位だから」
その真面目さの話もした。
「そこは気を付けて。優しくて誠実だけれど」
「真面目過ぎて」
「結構不器用なところもあるから」
「そうなの」
「それで五人で」92
四人でなくというのだ。
「暮らすかも」
「そのこともわかったわ」
「うん、じゃあこれから」
「宜しくね」
「俺の方こそ」
二人でお茶とお菓子を口にしつつ笑顔で話していった、そして二人は屋敷の中に戻って一緒に暮らしたいと言うと。
それぞれの両親は笑顔でだ、二人に言った。
「そうか、それじゃあな」
「末永くね」
「仲よくやっていくんだぞ」
「お互いお爺さんお婆さんになるまでね」
「そうなる様にするから」
最初に佐京が応えた。
「頑張っていくよ」
「まだ何もわかっていないけれど」
次に夜空が応えた。
「これからは宜しくね」
「さて、それじゃあね」
真昼も言ってきた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ