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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第190話:繋がる奇跡
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場所は戻り、本部潜水艦の発令所には響を除く装者と颯人を除く魔法使いが全員集まっていた。その中には正体を晒した輝彦とアリス、そしてサンジェルマンの姿もある。
彼らは一様に正面のモニターの光景に目を奪われていた。
「ありゃ……何だ……?」
奏が全員の考えを代表する様に呟く。正面のモニターには、まるで巨大な蛹の様な物がビルとビルの間にぶら下がっている光景が映し出されていたからだ。
一体自分達が離れている間に現場で何が起こったのか? それをいち早く知ったのは、ノータイムで現場と通信できる術を持ったサンジェルマンであった。
『カリオストロ、プレラーティ! あれは何? 一体何が起きたの?』
念話で現場にいる仲間2人と連絡を取り合おうとしたサンジェルマン。向こうでも状況に思考が追い付いていないのか、サンジェルマンからの念話にその存在を思い出したかのように2人が答えた。
『あ、サンジェルマンッ!?』
『済まない、こちらも驚き過ぎて連絡が遅れたワケダ』
『構わないわ。それよりあれは何? まさか、局長が神の力を……!?』
最大の懸念はアダムが神の力を手中に収めてしまう事であったが、しかしそれはカリオストロ達により否定された。
『安心して。少なくともアダムは神の力を手にしていないわ。勿論ティキもね』
『では、あれは何だ?』
『立花 響……だったものと言えばいいか』
『は……?』
プレラーティの言葉が理解できずサンジェルマンが呆けていると、発令所でも現場で何が起きたのかの説明が行われた。
「信じられないかもしれないけれど、あれ、響ちゃんよ」
「は? 響? あれが?」
「どういう事?」
了子の言葉に騒然となる装者達。無理もない。仲間の1人があんな訳の分からない蛹の様な姿になったと言われて、直ぐに信じろと言うのは無理な話だ。
だがここには聖遺物、魔法、そして錬金術に理解の詳しい者達が集まっている。彼女らの知識と知能があれば、状況を理解する事はそう難しい事では無かった。
「まさか、響さんに神の力がッ!?」
「そんな、まさかッ!? だって彼女はただの人間。生まれながらに原罪を背負った人類に、神の力を宿す事等出来る筈がないッ!」
一早く状況を察したアリスの言葉をサンジェルマンが即座に否定する。彼女ら錬金術師にとって、それは絶対の法則であり覆る事の無い筈の事実であったからだ。アリスも元パヴァリア光明結社の錬金術師としてその事はよく理解していた。
しかし、何事にも例外と言うか抜け穴は存在するもの。奇しくも響は、その事実に囚われない例外的な事情を抱えていたのだ。
「……あっ!? 神獣鏡ッ!」
「なに?」
「どういう事?」
「そうかッ! だから響さんはッ!」
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