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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第190話:繋がる奇跡
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融合深度が増している今ならば、電気信号化された未来さんの声は依り代となっている響さんに捻じ込まれる筈ですッ!』
これが響救出の為に導き出された結論だった。彼女を元に戻す為、自分を失った彼女に正気を取り戻させる為には、依り代となっている彼女の心を大きく揺さぶる必要がある。その為のAnti LiNKERであり、未来もその為に力を貸してくれた。
神の力を、ただの人間の声により押さえつける。アダムがこの場に居れば信じられなかっただろうが、この光景を前に了子は1つの想いを抱いた。
――これも、愛のなせる業かしらね――
『今日は響の誕生日なんだよ? なのに……なのに、響が居ないなんて、おかしいよッ!』
涙ながらの未来の声が、神の力に取り込まれた響の心に沁み込む。深い所に囚われた響の意識が、未来の声により引き上げられる。
『響……お誕生日おめでとうッ!……ううん、きっとこの気持ちは……ありがとう、かな?』
『響が同じ世界に生まれてきてくれたから、私は、誰かと並んで走れるようになったんだよ』
『誰かとなら、1人では超えられないゴールにだって届くかもって気付かせてくれた』
ひたむきな響へと向けられた愛が、囚われた彼女の心を呼び戻す。
――未来ッ! 私の陽だまりッ!――
――響ッ! 私のお日様ッ!――
響き合う2人の心に反応するように、神の力が形となった巨体が罅割れ崩れていく。
その胸の部分から、気を失った響が解放された。彼女の解放に、未来はトレーラーから飛び出しゆっくりと降りてくる彼女を受け止める。
その朗報は即座に本部へも届いた。
「響ちゃん無事ですッ! 生きてますッ!」
届いた吉報に弦十郎が安堵に息を吐き出すと、正面のモニターに八紘の喜色を浮かべた顔が映し出された。
『こちらでも状況を確認している。国連による武力介入は、先程否決された』
否決の裏にはこれまでS.O.N.G.が上げてきた功績に加え、斯波田事務次官が蕎麦のコシの強さの如く粘り強い交渉を続けてくれたおかげであった。
人と人との?がりが力となって、反応兵器の使用という最悪の事態を逃れられたと誰もが思った。
その時…………
「太平洋上に発射された、高速の飛翔体を確認ッ! これは……!?」
『撃ったのかッ!?』
最悪は、まだ過ぎ去ってはいなかった。
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