第百十五話 運動会の準備その五
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「スポーツマンシップを守る」
「それが大事ですね」
「それが出来ない方がね」
「勝ち負けより問題ですね」
「そしてスポーツマンシップをね」
「守ることですね」
「そうして試合をするなら」
勝敗に関係なくだ。
「いいのよ、確かに勝ち負けはスポーツには絶対にあって」
「勝ったら嬉しくて」
「負けたら悔しいけれど」
それでもというのだ。
「守るべきものを守ってじゃないとね」
「スポーツはしたら駄目ですね」
「そんな暴力振るう様な人はね」
「スポーツしたら駄目ですね」
「さっさとヤクザ屋さんの世界に入って」
アウトローの世界にというのだ。
「そこで死ぬといいのよ」
「抗争の中で、ですか」
「そうよ、人に何か教える以前にね」
それこそという言葉だった。
「人間未満でしょ」
「そんな暴力振るうなら」
「ええ、どうせ厳しくしてるとか言うでしょうけれど」
「厳しいことと暴力は違いますね」
「それもわからないなら」
厳格と暴力の違いがというのだ。
「馬鹿だしね」
「見方をきつくしてしっかり指導することが厳しいですよね」
「正しく言うとね」
「けれど暴力は感情のままに相手の人を痛めつけるだけですね」
「抵抗出来ない相手にね」
「最低のものですね」
「暴力振るう人を虎とか豹の前に立たせたら」
先輩は自分の祖国であるベトナムにそうした生きものがいることから話した、ただし虎は多くの地域で野生のものは絶滅寸前となっている。
「わかるわよ」
「逃げますね」
「向かうなんてね」
虎や豹即ち猛獣達にというのだ。
「絶対によ」
「しないですね」
「自分より弱い相手だから」
この場合は生徒になる、教師と生徒では立場が全く違う。権力がどちらにあるかは明らかなことである。しかも体格も違うことが多い。
「好き放題にね」
「暴力を振るいますね」
「そうなのよ」
こう言うのだった。
「そうした奴はね」
「自分より強い相手にはしないですね」
「立場は上の人にもね」
「幾ら威勢のいいこと言っても」
「そうよ、だから暴力なんてね」
それこそというのだ。
「否定しないとね」
「いけないものですね」
「何か自衛隊を暴力装置と言った政治家がいたけれど」
左翼政党が政権を握った時の官房長官である、何かと問題がありその評判は世を去ってからも至って悪い。
「自衛隊は武力って言われたわ」
「暴力じゃなくて」
「暴力は弱い相手に感情のまま振るうもので」
そうしたものであってとだ、留奈に話した。
「武力はね」
「どう違うんですか?」
「武力は法律のコントロールが利いていて」
そうした力であってというのだ。
「それで自分より強い相手にも向かうでしょ」
「戦争になっても」
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