第二章
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「ないかと」
「そうですね」
「ですがこうしたお話があります、そしてこの近くにです」
シンドゥラはさらに話した。
「セノバティ様が女王とはじめて会った海岸がありまして」
「若し私達が行けば」
「ひょっとしたら女王に会えるかも知れないですね」
「それならです」
凛子はシンドゥラの話に目を輝かせて応えた。
「今夜行きますか」
「その海岸にですか」
「デートも兼ねて」
「いや、私そっちの趣味ないですから」
シンドゥラは凛子の今の言葉は真顔で断った。
「ですから」
「いやいや、冗談ですよ」
「日本では同性愛普通ですからね」
「それで捕まった人一人もいないです」
同性愛自体が罪になってだ。
「松尾芭蕉さんなんか実は俳句よりも」
「同性愛の旅ですか」
「忍者説もあるんですが」
「同性愛者同士の旅だったのですか」
「本当みたいですね」
「そうですか、そうしたお国の人なので」
「冗談ですから」
凛子は明るく笑って返した。
「安心して下さい」
「それならいいですが」
「はい、それで夜にですね」
「二人で行ってみますか、こうしたお話は夜に起こりますね」
「そうですね、そうした不思議な存在が出て来るのは」
シンドゥラは凛子の冗談という言葉にほっとしてからそちらの話に応えた。
「夜ですね」
「そう相場が決まってますね」
「そうですね、では」
「はい、行きましょう」
「夜に」
二人で話してだった。
そのうえで夜はインドネシア料理を代表するものの一つであるガパオライス本場のそれを一緒に食べてだった。
二人でその海辺に来た、凛子は海の向こうに満月黄色く輝くそれを見て言った。
「いや、夜の海に満月って」
「絵になりますね」
「この景色を見るだけで絵になりますね」
「そうですね」
「アイドルの写真集ですと」
凛子はシンドゥラと共に満月に照らされつつ話した。二人が今歩いているのは砂浜で椰子の木も身える。
「夕方とか水着姿で海に入って」
「写真撮るんですね」
「こうした場所ではそうしますね」
「そうですか」
「それでその写真が人気出たりします」
「成程、面白いですね」
「私は普通のOLなんでそれはないですがね」
自分のことも話した。
「ただ水着は持ってます」
「ひょっとして今も」
「はい、服の下は白ビキニです」
白いシャツの胸のところをめくってシンドゥラにそれを見せた。
「だって海に入りますから」
「そうですか、それは私もですが」
「服の下水着ですか」
「そうなんですよ」
二人共服派昼のままだ、凛子は白のティーシャツと碧のジーンズでシンドゥラは黄色のブラウスと膝までの白のズボンであり二人共足はサンダルである。
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