第一章
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永遠の扉
永遠なんて言葉は実は嘘だと思っていた、何故なら人もどんな命も必ず死ぬし壊れないものもないからだ。
「大体宇宙だって何時か終わるのよ」
「また壮大なお話ね」
大学のキャンバスの中で私の言葉を聞いてだ、入学してすぐに知り合って仲良くなった友人はいささか引いて応えてくれた。
「宇宙って」
「いや、実際そうでしょ」
私は友人に真面目な顔で話した。
「宇宙だってね」
「何時か絶対に終わるの」
「この宇宙は二百億年前に生まれたらしいけれど」
ビッグバンによってだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「そう、生まれたからにはね」
それならだ。
「もうね」
「何時か絶対に終わるのね」
「聞いた話だと二百億年後位に」
今誕生して二百億年でだ。
「それでね」
「だから永遠なんてないのね」
「そうでしょ、どんな命も絶対に死んで」
そしてだ。
「ものは壊れてね」
「宇宙だって終わる」
「だからね」
「永遠なんてないのね」
「ある筈ないでしょ」
私は友人に今度はきっぱりとしあ口調で答えた。
「やっぱり」
「そうなのね」
「むしろあったら」
それこそだ。
「嘘よ」
「あんたの考えではそうなのね」
「絶対にね」
こう言っていて考えていた、私は大学に入った時はこう考えていた。だが私が入った大学は実は仏教系の大学だった。
当然ながら仏教のことも学ぶ、宗教団体が運営している大学ならそれぞれの宗教や宗派のことを学ぶのは講義で絶対にある。
それで私も仏教を学んだ、正直言って辛気臭い話だと思って最初は単位さえ取れればいいと思っていた。
だがいざ講義を受けてみると。
仏教に興味を持った、聞けば聞く程それこそ高校まで聞いていたことよりも深くそして考えさせられるものだった。それでだった。
すぐに講義だけでなく自分でも仏教関連の本を買って読んだりユーチューブの動画で仏教のお話を聞いて学んだ。そして。
「一度死んでもね」
「それでもなの」
「輪廻転生があって」
友人にこの時も真面目な顔で話した、だが話す内容は違っていた・
「それでね」
「一度死んだりしても」
「また生まれ変わってね」
「仏教の講義で言ってたわね」
友人もその講義を聞いているのですぐに答えてくれた。
「そうだったわね」
「そうそう、それでまたね」
「新たな一生を歩むわね」
「生まれ変わってね、それでね」
私はさらに言った。
「悟りを開いてね」
「輪廻から脱却して仏様になっても」
「それで終わりか」
その輪廻転生からだ。
「果たして」
「違うわね」
「そう、まだね」
それこそだ。
「あるからね」
「弥勒菩薩だって修行中だし」
「
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