第6話
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イト初日になるわけだが……”裏解決屋”についてまずは表向きの仕事の概要を説明する。」
「”表向き”……―――――はい、よろしくお願いします。」
モーニングを終えた後説明を始めたヴァンの言葉にアニエスは表情を引き締めて頷いた。
「基本、大型の依頼が入らない限り、旧首都での細かい依頼をこなしてゆく。この依頼だが、ネット以外ではちょいと特殊な受け方をしていてな。今日のところは、研修がてら一通り付き合ってもらうつもりだ。」
「それが制服だと目立つ、”街巡り”に繋がるんですね?」
「そういうことだ。――――――そしてここが肝心だが。”裏”が付く以上、受けるのは真っ当な依頼ばかりじゃない。裏社会の人間からの依頼もあれば、違法スレスレの相談案件もある。全てを受けるわけじゃない。受けるかどうかは俺が決める。だが――――――真っ当なお嬢様には受け入れがたい依頼なんかもあるかもしれねぇ。何度も言ったが、”本当にいいんだな?”」
「…………はい。世の中の”表”と”裏”――――――綺麗事だけではないのは知っています。もちろん知識としてだけですが、………学校のみんなよりはずっと……一応、16年は生きているのでそれなりに、程度ですけれど。あ、そういえば――――――ヴァンさんってお幾つなんですか?」
真剣な表情を浮かべたヴァンの確認に対してアニエスは決意の表情で答えた後ふとヴァンの年齢が気になり、訊ねた。
「なんだ急に……24だが。」
「そうなんですか!もう少しお若いのかと……!でも人生経験も豊富そうですし服や部屋の趣味も渋めですよね。うーん、8歳差ですか。…………………………」
(……?アニエスから今感じたこの感情は………アニエス、まさかとは思いますが………)
ヴァンの年齢を知ったアニエスは驚いた後興味ありげな様子でヴァンに視線を向け、天使である事から”人”の感情に敏感であるメイヴィスレインはアニエスのヴァンに向ける感情にもすぐに気づくと表情を引き攣らせた。
「あー、お前くらいからすりゃオッサンっつうのはわかってるよ。ハッ、せいぜい今のうちに悔いなく青春を謳歌しておきな。卒業まで長いつもりかもしれんが、ハタチ超えたらあっという間だからな?」
一方アニエスの感想を予測していたヴァンは疲れた表情で答えた後アニエスに忠告した。
「あはは……別におじさんなんて思ってもいませんけど。――――――とにかく大丈夫です。遠慮なくこき使ってください。」
「まあ、使えるかどうかも含めて見定めさせてもらうつもりだ。とりあえず今日は……3エリアくらいが関の山か。――――――まずはこの8区、旧市街を一通り案内してやる。仕事で利用する店なんかもあるから覚えておいて損はねえだろう。」
「わかりまし
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