第七十九話 残さないことその四
[8]前話 [2]次話
「人の悪口も大声で」
「本人に聞こえる様になのね」
「そうした主義で」
「嫌いな相手とはお話しないで」
「そうなんです」
「その生き方変えないととんでもないことになるわよ」
このことを注意もしました。
「何時かね」
「そうなります?」
「なるわよ」
私は強い声で注意しました。
「いつも言ってるけれど」
「人を嫌い過ぎてですね」
「嫌がらせばかりしているとね」
「人を嫌わない、嫌っても意地悪しないですね」
「人間の基本でしょ」
そのうちの一つだと思います。
「本当に」
「僕はそれが出来ていないんですね」
「そうなるわね、ただ完璧な人っていないから」
私はこのこともよく言われます、特に長池先輩にそう言われて自分なんか憧れたり尊敬しないでと言われます。
「新一君も他の基本的なことはね」
「出来てます?」
「全部が全部じゃないにしても」
それでもと答えました。
「出来てる部分も多いと思うわ」
「つまり僕は嫌い過ぎるのが問題ですね」
「そうなるわ、どうしてそんなに嫌うのか」
嫌いになるとです。
「ずっと憎んで何をしてもいいでしょ」
「全否定で」
「そこなおしてね、何度も言うわよ」
このことも告げました。
「本当にね」
「そうしていきますね、僕も」
「そういうことでね、ところで最近新一君結構本読んでない?」
この前詰所の前で何か読んでいるのを見掛けました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ