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夢幻水滸伝
第三百三十三話 アリゾナ州掌握その十三
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「劣勢は否定出来ん、しかしな」
「それでもですね」
「戦いますね」
「最後まで」
「勝てん様になるまでな」
 まさにその時までというのだ。
「戦うで、ただかなり劣勢の戦や」
「だからですか」
「この度の戦では、ですか」
「どうするか、ですか」
「去りたいモンは去るんや」
 こう将兵達に言うのだった。
「ええな」
「無駄に死ぬな」
「例え復活出来ても」
「そして傷付くな」
「そうせよというのですね」
「そや」
 まさにというのだった。
「負けることがかなりや」
「濃厚であり、ですね」
「損害も多くなる」
「それ故にですね」
「去りたいモンは去るんや、あとな」
 ホイットマンはさらに言った。
「家族や恋人がおるモンもな」
「去れ」
「今のうちにですね」
「そうせよというのですね」
「怪我したりして悲しませたらあかん」
 当然そこには死も入っている、復活出来るにしても寿命であればそれは適わない。また非常に大きな痛みを伴うものなのだ。
「そやからな」
「それで、ですか」
「家族や恋人がいるなら去り」
「悲しませるな」
「そうせよというのですね」
「そや、まさに決死の戦や」
 敗北が極めて濃厚なというのだ。
「敵軍は数は圧倒的でな」
「しかも装備もよく」
「敵将は神星の方」
「それならですね」
「相当激しい攻撃が来てな」
 そうしてというのだ。
「おいら達の敗北はや」
「濃厚で、ですね」
「陥落してですね」
「大きな損害が出ますね」
「そやからな、ほんま痛い思いをしてもええ奴だけや」 
 死すら恐れない、そうした者だけがというのだ。
「残ってや」
「戦う」
「そうせよというのですね」
「この度は」
「そや、それでや」
 将兵達にさらに言った。
「戦うで」
「わかりました、ではです」
「これより家族持ちを退かせます」
「交際相手がいるかどうかも聞きます」
「その上で志願者達も募ります」
「そうしたモンは今はトウェインさんにお話して戦線から離脱させてもらう」
 彼にというのだ。
「それでや」
「戦いますね」
「しかしトウェイン様がお話を聞いてくれるか」
「今は敵同士ですが」
「そこはちゃんとしてる人や」
 彼の人柄を知っての言葉だ。
「そやからな」
「そうされますか」
「ではそうしましょう」
「まずは」
「そうするで」
 こう言ってだった。
 トウェインに実際に使者を送って申し出た、すると彼は使者に対して明るく笑って一言で答えたのだった。
「ええで」
「よいのですか」
「ああ、戦えんモンは退いたらええ」 
 自分の返事に驚く使者に笑顔のまま答えた。
「今はそうでもな」
「そうですか」
「そしてまた戦ったらええ、
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