第三百三十三話 アリゾナ州掌握その十
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「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「街を攻め落とす」
「そうしますね」
「大抵の街や村は城壁とか城門が破壊されたら降るな」
トウェインはここでこのことを指摘した、尚この世界のこうしたものは大砲も術で威力を弱めたり無効化出来るので中世のままで五稜郭の様な形にはなっていない。このことはアメリカの街や村も同じであるのだ。
「そうやな」
「はい、城壁や城門を破壊されますと」
「後は市街地に敵が来ます」
「そうなると大きな被害が出ますし」
「そもそも最大の守りを壊されますと」
将兵達はトウェインに話した。
「後は消耗戦です」
「街や村の区画を利用しての戦となります」
「そうなれば民にも危害が及びますし」
「街や村は最悪焦土になります」
「そや、そうなるならな」
トウェインもそれでと言葉を返した。
「城壁や城門を破壊されて敵が入られる様になったら」
「その時点で勝負ありです」
「そう認識されます」
「それで白旗を上げます」
「そうなる場合が殆どです」
「まして降ればよしって言うモンが敵やとな」
星の者達は特にそうだ、彼等は殲滅戦を考えていないのだ。
「尚更や」
「左様ですね」
「それで、ですね」
「大抵の街や村が降りますね」
「城壁や城門を破壊されますと」
「キリがええわ」
それで降るのならとだ、トウェインは笑顔で話した。
「ほんま中に入ってな」
「市街戦になると、ですね」
「どうしても損害が出ますね」
「こちらにも街や村にも」
「民にも犠牲が出て」
「この世界でも殆どの地域は城塞都市や」
トウェインは将兵達にこのことも話した。
「そやな」
「ほぼと言っていいですね」
「アメリカでもそうですし」
「アジアの殆ども欧州もそうで」
「アフリカも然りです」
「遊牧民はそもそも街や村ないしな」
放牧し定住せず暮らしている、この世界においてもモンゴル等でそうした生活を送っている者達がいるのだ。
「ああした人達は置いておいてな」
「日本位ですね、街や村が城壁に囲まれてないのは」
「日本でもそうした城があるそうですが」
「何でも」
「惣構えやな、けど少ないわ」
日本のそうした城はというのだ。
「ほんまな」
「そうですね」
「大抵は城下町です」
「城塞都市ではないです」
「そのことはよく知られていますね」
「あそこはそのことでも独特や」
トウェインは起きた世界で自分が今暮らしている国のことを思った。
「他にもそうしたとこ多いけどな」
「日本はそうですね」
「何かと独特です」
「他の地域に比べても」
「左様ですね」
「そやからそうなってる、しかしな」
それでもというのだった。
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