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夢幻水滸伝
第三百三十三話 アリゾナ州掌握その八

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「後でエリカちゃん自身に言うが」
「何とでしょうか」
「そのままでええってな」
「大事なことは前進させへんことですか」
「そや、ユーリカを攻め落とされんかったらな」
「それやとですか」
「ええ、あいつはほんま攻めさせたら強い」
「敵う人は少ないですね」
「うちの勢力やとわいだけやな」
 それが可能である者はというのだ。
「バージニアのホーソーンで互角か」
「東部のですね」
「まああいつはこっちにおらんから仮定の話やが」 
 実際には戦えないがというのだ、現時点では。
「そやけどな」
「やはり正面カらぶつかりますと」
「そうは勝てん、特に接近戦になるとな」
 その時はというのだ。
「あのダグダの棍棒の一撃でや」
「吹き飛ばされますね」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「下手に戦うべきやないですね」
「あいつとはな」 
 決してというのだ。
「そやから今はな」
「守りに徹してですね」
「ええわ、足止めしてたらな」
 それならというのだ。
「ほんまにな」
「ええですね」
「ああ、そしてそっちのソルトレークシチーもな」
「ミニーちゃんがおるさかい」
「囲んでるだけでええ」
「そうですか」
「相手も籠城して暫く経つが」
 トウェインはオニールに問うた。
「それでも士気は落ちてへんやろ」
「全く、弾薬も食料も豊富で」
「充分戦えるからやな」
「市民の生活もです」
 ソルトレークシチーのというのだ。
「全くです」
「問題ないな」
「籠城されていますが、またおいらも市民の街の出入りはです」
「邪魔してへんか」
「それでええですね」
「戦の邪魔にならんとな」
 それならとだ、トウェインはオニールに答えた。
「別にな」
「ええですね」
「ああ、戦は民を巻き込まん」
 決してというのだ。
「そうするもんやしな」
「星のモンは世界を救うさかい」
「民に危害を加えるなら本末転倒やろ」
「そやからですね」
「そや、それでええ」
「ほなこのままいきます」
「フェニックスでもそうしてる」
 今自分が二十万の軍を率いて包囲しているこの街もというのだ、実際に商人や旅人が城門から出入りしていて軍も彼等にも今は開かれている城門には一切攻撃していない。
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