最終話 終幕その五
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「そのうえでだ」
「一緒か」
「そうなる」
「そうか、こんなにいい結果になるとはな」
「思わなかったな」
「とてもな、星史郎さんは残念だったが」
ここでも彼のことを想って言った。
「しかしな」
「それでもだな」
「他のどの人も死なずに済んだ」
「おじさんもな」
「本当によかった、やはり運命は変わるな」
「そして俺達はその運命の下で生きているな」
「そうだな、ならその運命のままだ」
多くの者が生きているそれのというのだ、封真は神威に対して優しい笑顔を向けてそのうえで話を続けた。
「いられる様にしよう」
「これからもな」
「運命は変わる」
「今の状態からもな」
「いいものにするのも悪いものにするのもだ」
どうなってもというのだ。
「俺達次第だ」
「全くだな」
「そしてだ」
封真はさらに言った。
「いいものであり続ける様にしよう」
「ああ、これからもな」
「そして公園では」
「楽しもう」
「皆でな」
こう話した、そしてだった。
一行は公園で楽しむ準備を進めていった、そうしてその日になるとまずは小鳥が家を出て父に言った。
「お父さん、それじゃあね」
「今からだな」
「行って来るね」
「ああ」
父は娘に微笑んで応えた。
「楽しんで来るんだ」
「そうしてくるわね」
「神威とな」
「うん、それで神威ちゃんだけれど」
父に彼のことを話した。
「今はアパートで暮らしてるけれど」
「将来はか」
「一緒に暮らしていいよね」
こう父に言うのだった。
「そうしても」
「勿論だ」
これが父の返事だった。
「それはな」
「それじゃあね」
「うちは広いからな」
「神社でね」
「神社の敷地だけでなくだ」
「お家もね」
「広いからな」
だからだというのだ。
「神威が来てもな」
「充分ね」
「そこに封真がだ」
今身支度をしている彼がというのだ。
「誰か連れて来てだ」
「家族になっても」
「それぞれの家庭が出来てもな」
例えそうなってもというのだ。
「充分にだ」
「暮らせるだけの広さはあるわね」
「だからな」
そうであるからだというのだ。
「安心してだ」
「神威ちゃんと一緒に暮らしていいわね」
「その時が来ればな」
その徳はというのだ。
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