敢闘編
第七十八話 予期せぬ遭遇戦
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が合いません。それにもしそうだとしても一個艦隊だけで出撃してくるとは思えません」
やはり二人ともそう考えるか…まあ此処は帝国領内だし敵が何か策を弄する必要性は少ない、そう考えるのが妥当というものだろう。
「そうですね…二人の言う様に訓練か定期的な哨戒活動という事ならこのまま黙ってやり過ごすのが一番でしょう」
その通りだ、察知された兆候がないなら…無理に戦う必要はない…。
「閣下、ゴルゴダの反応が消失しました、位置暴露後撃破されたものと考えられます」
思った傍からこれだ…通報艦には武装は搭載されていないし、単艦行動が基本だ。通報艦への乗員になるという事は死を覚悟せねばならならない。
「そうか…フォーク少佐、貴官が言う様に通報艦が撃破されたとする。敵艦隊はこの後どうするだろう?」
「そうですね…通報艦を撃破したのですから、我々も含めて此方の存在を疑っている筈です。今後は敵艦隊による活発な捜索活動が予想されます」
「そうだろうなあ……他にも味方の通報艦はこの宙域に展開しているのかい?」
「ええと…ありました、その通りです。二十隻の通報艦及び強行偵察艦が隠密哨戒を実施しています。ゴルゴダが撃破されたので残り十九隻となりますが」
意外と数が出ているな。となるとこの後も敵を見失う事はないという事か。ウィンチェスターはどうするつもりだろう。
「閣下、カイタルの駐留軍司令部から折り返しのFTLです。グリーンヒル大将自ら話したいと仰っています」
「わかりました」
“ウィンチェスター少将、ご苦労だな”
「いえ、この程度は給料分です。何か、ありましたか」
“今艦隊の出動準備を整えさせているところだ。明日十四日、一五〇〇時には在留の四個艦隊全てが出撃可能だ。少将、帝国軍の目的は何だと思うかね”
「皆と検討したのですが、訓練か定期的な哨戒活動ではないかと思われます。大規模な軍事行動の可能性はとても低いかと」
“何故かね?アムリッツァ奪還の為の作戦行動の前触れと考える者もいる。奴等は雪辱を果たしたがっている筈だというのだ。その先陣ではないかと”
「そう考える方々がいらっしゃるのは分かります。ですがもしそうであれば、その先鋒を命ぜられた艦隊の任務は重要です。分艦隊規模の集団をを複数編成し針路前方に派出して前路警戒を行う筈です。ここは帝国領内とはいえアムリッツァから近いのですから、帝国軍も油断はしない筈です。ですがそういう活動が行われているという報告も兆候もありませんでした。ですのでそちらで危惧されている様な事態ではないと思われます」
“成程な”
「ですが困った事に、敵発見を伝えて来た通報艦が撃破されました。今後は帝国艦隊による捜索活動が活発に行われると思います」
“貴官等は今どの辺りだ?”
「ヴィーレンシ
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