第百十四話 ネットでの愚行その十三
[8]前話 [2]次話
「もうね」
「相当やばい奴だな」
「私達の学年にはいないから」
一年生にはというのだ。
「それで先輩にも聞かないけれど」
「二年生三年生の人達にもか」
「ええ、けれどね」
それでもというのだ。
「その人は確実にね」
「彼女出来ないな」
「例え出来ても」
「すぐに振られるな」
「間違いなくね」
富美子は断言した。
「そうした場面見た瞬間にね」
「振られるな」
「私だったら絶対に無理よ」
富美子はまた断言した。
「いや本当にね」
「そうだな、俺もな」
越智も言った。
「女の子がそんなことするなんてな」
「思えないでしょ」
「想像も出来ない」
こう富美子に答えた。
「全くな」
「私もよ、下品な男の子でもね」
「そうした奴もいるからな」
「流石にね」
「そこまではしないな」
「見たことないから、そんなことする子」
富美子も富美子で言った。
「流石にね」
「そうだな」
「いや、そんな人もいるのね」
「世の中にはな」
「最低の最低の最低の」
「さらに下だな」
「ええ、そんなことする様な人は」
それこそと言うのだった。
「人間ですらなくて更正もね」
「期待出来ないな」
「更正するにもある程度のもの必要だしね」
その人にそれが可能なだけのものが備わっていないと出来ないのだ、ゼロでは更正も出来ないということだ。
「ゼロコンマ幾つかでもね」
「何かあったらな」
「そこから更正出来るけれど」
それでもというのだ。
「全くのゼロだとね」
「更正出来ないな」
「ええ、その人はね」
「完全なゼロだな」
「そうとしか思えないから」
それ故にというのだ。
「そんなことする時点で」
「救われないな」
「更正出来なくてね」
「それで終わるな」
「ええ、ただ私達はね」
富美子は今度は考える顔になって話した。
「自分達ではね」
「そうした人にならない様にしないとな」
「さもないと幸せになんかなれないからね」
「そうだな」
「幸せの方が逃げていくわよ」
こう言うのだった、そして授業の時間になるとそれぞれの教室に向かった。学園の中でのカップルのやり取りはこれで終わった。
第百十四話 完
2023・12・15
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ