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ハッピークローバー
第百十四話 ネットでの愚行その十

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「明日から来なくていいと言われたそうだ」
「そうなのね」
「その人は何でそう言われてクビになったかわからなかったらしいがな」
「わかるわ」 
 富美子は冷めた目で応えた。
「もうね」
「肉屋さんでもそうしたことをしたな」
「そんな下品で汚いこと普通にする人なんて」
「無自覚だろうが何でもな」
「食べもの扱ってるお店だとね」
 それならというのだ。
「絶対に置いておけないわ」
「そんなこと商品にしたらな」
「それもお客さんがそうした場面見たら」
「お店の評判ガタ落ちでね」
「下手したら潰れる」
 そうなるというのだ。
「もうな」
「そうなるからね」
「そして同じ場所で働いている人達もな」
「気持ち悪くて仕方ないわね」
「味噌汁茶碗に痰吐くなんてな」
 そうした行為そしてそうした行為を行う人間はというのだ、越智は富美子にあらためて言うのだった。
「誰が見ても瞬間的にドン引きするからな」
「最大限にね」
「そうなるからな」  
 だからだというのだ。
「もうな」
「お仕事も長続きしないわね」
「ああ、しかしな」
「しかし?」
「学歴は人間に関係ないな」
 越智は心からしみじみとした口調で言った。
「その人の話聞いて思った」
「そうね、国立大学出ても」
 富美子はそれでもと言った。
「そんな風だとね」
「駄目だな」
「それで幾らイケメンでも」 
 その人の外見を知らずともとこう言った。
「駄目ね」
「付き合えないな」
「何があってもね」 
 それこそというのだ。
「無理よ、彼氏も無理で」
「友達にもな」
「あの、その人どうせ他にも問題あるでしょ」
「何でも一緒に食べて食器を一度持って行ってもらうとな」
 越智は聞いた話をまたした。
「次の機会無言ですっと持って行った人に出すらしい」
「お願いし鱒も有り難うも言わないで」
「そうしたこともしたらしい」
「感謝しないで優しくしたらつけ上がる人ね」
「そうみたいだな」
「それならお友達もね」
「嫌だな」
 富美子に問う様にして言った。
「その関係も」
「助け合いでしょ」 
 友達の関係はというのだ。
「そんな感謝しないで図々しい人はね」
「優しくしたらつげ上がるとな」
「やっぱりね」
「図々しいな」
「そんな人とはね」
「付き合えないな」
「関わることもね」
 その時点でというのだ。
「かなりね」
「嫌だな」
「そうした人もいるのね」
「そうしたことをする人は人間の底を割っているな」
 越智はこうまで言った。
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